一夢庵風流記
一夢庵風流記 / 感想・レビュー
ハル
誰にも真似できぬ傾奇っぷりに惚れる。後先はなく今をただ熱く激しく燃やし尽くす。恵まれた体躯、情勢を嗅ぎ取る能力、風雅を解し、生命に実直でさえあれば敵味方人畜生なく愛してしまえる鷹揚さ、並ならぬ覚悟もさらりとしてのける。本能に従いながら義に篤く、生命を惜しまぬが無駄死にはせぬ。女に惚れれば一直線、しかし戦とあらば未練の一片もなく馳せ参ず。男が惚れる男。異能の強者も同道させる理由が分かる。女の自分さえその生き方の一端を味わってみたいと思うのだ。楽ではないが苦を苦とも思わぬ精神の持ち方は高徳の僧のようでもある。
2020/12/31
くれの
花の慶次の大ファンに感化され彼について詳しく知りたくなり読みました。血が滾る風流人であり情に厚いいくさ人であり権力を嫌う流離い人だったようです。侠気溢れるぶれない彼の冒険譚にすっかり傾奇者の虜になりました。
2015/03/19
こうてん
これは面白かった。慶次郎が格好良すぎる。実際に乏しい資料の中から、これほどの人物像を描ける力量は驚き。残された作品も、それほど多くはないようなので、他の作品も読もうと思う。
2011/08/07
二分五厘
1990.7.16
Miyaz
前田慶次郎の事はあまり知らなかったが、いくさ人の一人なんだな。星4つ
2015/11/19
感想・レビューをもっと見る