孤狸庵閑談
孤狸庵閑談 / 感想・レビュー
富士さん
備忘録として。遠藤さんの小説が、「主人公のこの時の心理を答えよ」流のベタな試験問題に使われた際、模範解答が自分の解答とは違うという批判が「受験産業屋を批判する」の章にあります。このエピソードを高校時代国語の先生から聞いてから気になっていたのですが、出典を探して本書にたどり着きました。遠藤さんが受験制度に憎悪をたぎらせていることを割り引いても、正解をでっち上げないと成り立たない試験と、そこに導くために整えられる教育というものの本質を突いた痛烈な批判だと思います。
2018/08/05
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