死ぬ瞬間 完全新訳改訂版: 死とその過程について
死ぬ瞬間 完全新訳改訂版: 死とその過程について / 感想・レビュー
Koichiro Minematsu
死の5段階は、私の看護学生時代にも、看護師として働いていた時も興味深く考えていたことであり、今では誰もが知る防衛メカニズムである。しかし、本著で今一度患者からのインタビューや医療従事者へのセミナーから確立されたことを知ると精神科医であり女医のの生き方であったとも知った。タイトルである「死の瞬間」を女医は「広大な空に瞬く百万もの光の一つが、一瞬明るく輝いたかと思うと無限の夜空に消えていく」流れ星を思わせるという。流れ星を見かけ、人の死への思いを巡らせるのもいいのではないでしょうか、一瞬であっても。
2022/11/13
kumako
末期患者への取材を重ねて患者の心の変化・患者の本心・家族の対応方法など、今後の終末医療に繋げるセミナーを著者は開いている。著者は死を患者に隠すのではなく事実を共有することで、患者の心残り(残した仕事や気がかりな事)の引き継ぎができるので、患者は安心して死を迎えることが出来ると言う。私も事実を知りたい、自分の最期をどうするかは自分で決めてみたいし、周りに余計な煩わしさ(不要な気遣い)をさせたくない。まだ思考がはっきりしている間にそのような希望を記しておく事は必要。死の体験を末期患者から得るというのが斬新。
2022/06/03
とももん
終末医療の聖書とまで呼ばれている本、とのことでなかなか分厚く、読めるかなと思ってましたが、とても興味深いインタビューばかりで、いつのまにか読み終えてました。読み終わって感じたことは、やはり信仰心の厚い人は死を恐れないのでしょうかね。死が素晴らしいこと、と考えることは私にはなかなかできそうもありません。ですが、死に至る精神の過程というのにはとても参考になりました。
2017/10/22
coaf
ターミナルケアの分野ではかなり有名な本であるらしい。僕の関心とはやや遠かった。数多くのインタビューによって構成されているので、ページ数は多いが、概念がどうこうとかはあまりなかった。
2013/05/16
kera1019
末期患者が死と向き合う過程を読んでると、俺には絶対無理やんって思う… 交通事故みたいに「あがく」時間もなく死ねたらいいけど、日一日と死に向かって自分の命が細くなって行く過程を受け止める自信は全くなし。自分が死んでいくのを認めた瞬間に欲望や欲求が起こって、かえって恐怖が膨らむと思う。読後「俺が死ぬわけないやん」って思わず「否認」してしまう… 〜自分が失敗したときに、あなたの手に握られてる事を感じるような、そんな人間になれますように〜 ホンマ、そんな最期を迎えられたらえ〜のになぁ…
2013/06/06
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