大西巨人文藝論叢 下
大西巨人文藝論叢 下 / 感想・レビュー
モリータ
◆1985年刊。中央図書館本。近読の井上光晴への言及、『鷗外その側面』解説、大岡『レイテ戦記』『ながい旅』評を読みたく。上巻と異なり作家毎に立項。分量的には武田泰淳、志賀直哉、中村光夫、宮本顕治、中野重治に関する論が主。詩歌に関する文章は短め。◆ほぼ読んだが、第一部の堀田善衛、横光、泰淳の部分は未読。佐藤春夫「ニ、「過去への反逆」」は「俗情との結託」同様、キーワード。太宰『十五年間』評にもあり。谷崎二篇も『神聖喜劇』の同賞受賞辞退顛末として面白い。『鷗外その側面』は高評価、中野への親しみを示す数編もあり。
2020/09/18
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