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裏庭 (理論社ライブラリー)

裏庭 (理論社ライブラリー)

裏庭 (理論社ライブラリー)

作家
梨木香歩
出版社
理論社
発売日
1996-11-01
ISBN
9784652011263
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裏庭 (理論社ライブラリー) / 感想・レビュー

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chimako

裏庭に現れるものは心を映す。テルミーが出会う誰もがきっと心の中にいる誰か。フー アー ユー?あなたは誰?不思議なパラレルワールドはどこか懐かしく、どこか不気味で、ひんやりと、蒸し暑く、厳しく、やさしい。秘密の裏庭の入り口は大きな鏡。そこに写るのは確かに自分。たった一人で踏み込んだ裏庭。孤独な冒険は、気づいたら慰めてくれる、励ましてくれる仲間がいた。大人になったはずなのに、読み手はテルミーと共に寂しさや痛さを経験する。ハッピーなだけではない、梨木香歩さんらしい一冊だった。

2019/05/29

ヴェネツィア

再読。裏庭の幻想世界に次々と繰り出される、登場人物や情景の設定は想像力に富んでいる。そして、全体のテーマは主人公照美(テルミィ)の成長物語であるばかりか、母親や父親のイニシエーションの物語でもあり、それぞれにとってのアイデンティティ回復の物語でもある。

2012/03/30

とも

★★★はっきり言って、よく分からなかった。双子の弟が死に、双子の姉のことを両親は見て見ぬ振りをすることで現実から目をそらす。その様な生活の中で、友人の祖父から近所の洋館の裏庭の事を聞き、自然と足が向きそこでは大鏡から入れる異世界の世界=裏庭が広がており、少女は自分探しの旅が始まる、という物語。なれど、前半のテンポの悪さと、現実の世界と異世界、主人公の少女、その母、祖母もまたその洋館とその住人に関わっており、それぞれの少女時代の話と相まるため、非常にわかりづらいのもその為か。

2016/04/26

面白かったです。児童文学になるのでしょうが、幼いわたしが読んでも多分よくわからなかっただろうなと思います。今、読んでよかった。人は生まれてから死ぬまで一人だという孤独を感じました。でも、生きていきます。登場人物たちが好きでした。寂しさをそのまま受け止める。傷についての言葉が印象的でした。

2016/04/09

クリママ

もう誰も住む人のないバーンズ家。その玄関の大鏡が、裏庭へ繋がっている。クローゼットの奥から入るナルニア国を思い出す。今、ファンタジーはちょっと苦手だ。でも、いろいろな人の思い、思い出が重なり、裏庭の冒険から帰った照美の心に光が差す素敵な物語だった。

2016/09/12

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