谷川俊太郎詩集 すき (詩の風景)
谷川俊太郎詩集 すき (詩の風景) / 感想・レビュー
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
和田誠氏が絵をつけた谷川俊太郎氏の48篇の詩集。小学校歌を5つ収録。♪わたしが種をまかなければ 花はひらかない。ぼくが足をふみだすとき 道はかぎりない。自分で考え 自分で始める 幸小のわたしたち……♪谷川さん作詞の校歌なんて羨ましい。明るく問いかける詩が多いが、穏やかに死を描いた『おばあちゃんとひろこ』は深かった。「死んだらもうどこにもいかない。いつもひろこのそばにいるよ。〈中略〉おばあちゃん 天国にいかないで。死んでもこのうちにいて。時々わたしの夢にでてきて」。子供には難し過ぎると目を背けたりしない。
2016/05/14
lonesome
「すき」というタイトルと和田誠さんの可愛い絵から読みはじめは子供向けの詩集かと思いながら読んでいたけれどけっして子供だけに向けて書かれた詩にあらず。きっと小さい頃に読んでもまだわからない感情も、年を重ねてまたこれらの詩を読み返した時にはだんだん理解していくんじゃないだろうか。そういう意味で言えば、大人になって子供のために書かれた言葉から気づかされることも多いと思う。この詩集の中では、「えほんのくに」と「ひとりひとり」と「学ぶ」がとてもすきな詩になりました。
2015/01/13
風に吹かれて
子どもが考えている ドーナッツをかじりかけて/子どもは考えている 問いから問いへとさまよいながら/いのちの流れをビッグ・バンまで遡る (「子どもの情景」、p111) 谷川俊太郎氏は たくさんの詩を 書いた。テーマのひとつが つながり だと思う。息をしているものたちのみならず 「まり」も「はこ」も「さら」も「いす」も「ひも」も「ほん」も「かべ」も「えんぴつ」も もちろん 「やま」も「かわ」も「うみ」も「だいち」も みんな つながっている。 →
2024/11/19
フロリゲン
こどもむけの詩集。「おばあちゃんとひろこ」が明るくおばあちゃんの死を描いていてどきりとした。「…おっけーとおばあちゃんはいいました そしてわたしとゆびきりしました きょうはすごくいいてんき とおくにうみがきらきらかがやいて わたしはおばあちゃんがだいすき」生きることが人間の物語で、果てしないものの中に、ただ生きているのだ、たくさんのものたちと。
2016/07/29
あろま
視点が好きかも
2022/05/10
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