これは王国のかぎ (ファンタジーの冒険)
これは王国のかぎ (ファンタジーの冒険) / 感想・レビュー
蒼伊
再読。中学生の時に市の図書館で出会ってから早10年。何度も何度も読み返している作品の1つです。ちょうどどんぴしゃの年齢で初読したので、とにかく当時の私には夢のお話が広がっていました。主人公に憧れ、まるで自分が主人公になって旅をしているような錯覚まで持ちました。ハールーンがかっこよくて、一緒に行けないとわかった時のあの切なく悲しい気持ち…一緒にはいられなくても元気でいて欲しいと願った気持ちは、今でも鮮明に覚えています。もしかしたら私の初恋はハールーンだったのかもしれない(笑)
2013/04/14
ちはや@灯れ松明の火
失恋して最悪気分な15歳の誕生日のサプライズプレゼントは、アラビアンナイト冒険旅行。砂漠なんて歩けない?心配ご無用、身体は魔神族となり、空中浮遊も透明化も思うまま、物質を操ることも可能です。加えて旅の道連れは腕っ節の強い男前家出王子。失恋の痛手なんて、回復どころかお釣りが来ちゃいます。バザールの賑わいと溢れる匂い、宝石飾り付きターバン、空飛ぶ木馬、攫われた王子、滴るような月夜の庭園、魔法をかけられた奴隷娘、果てしなく広がる海原と旅立つ帆船…。さあ、砂漠の王国へいらっしゃい。
2009/12/21
ヒロ@いつも心に太陽を!
紡がれているのはとても遠いようで、とても近い国の物語。ここではないどこかだけれど、目を閉じて次に開いた瞬間に目の前に広がっているかもしれない世界。もしかしたらこの本を読んだあなたが魔神(ジン)だった可能性を秘めている・・・そんなことはないって?いえいえ、違うとどうして言い切れましょう。かぎはいつでもあなたの手の中に。
2010/08/14
まったん
まさかこういうエンディングだとは…やられた。登場人物がみな魅力的で、映像化されたらこの美男美女を誰が演じるのか、ハールーンもいいけど私はラシード派だな、でもハールーンの「あんたは、おれの幸運だろ」という台詞にはシビれたな、なんて考えながら読み進めた。自分の考えにちょいちょいツッコむジャニが可愛い。宙に浮いたり、手探りで物を掴み出したり、透明になったり、火の風呂に入ったり、疲労や空腹や寒暖を感じないジン(魔神族)に一度なってみたい。アラビアンナイトの世界でジンになれるのなら、失恋するのも悪くないかな(笑)
2014/02/13
iku lele
15才の中学生「ひろみ」が迷い込むアラビアンナイトの世界。しかも自分が魔神。さぞ爽快だろうと思いきや、自分が物語の中心には決してなれない疎外感が、現実の状況と重なって切ない。視点や語り口が親しみやすく、スイスイ世界に取り込まれ、ドキドキワクワク読了。いや、もしかしたらハールーンに一瞬にして魅せられたのかも。カッコよすぎでしょう。「外」に冒険に旅立ったハールーンにいつか出会えるのかなぁ。再会で終わらないところがもどかしいとこであり、未来に希望を感じるところであるのかも。続編あるんですか?ぜひ読みたいです。
2011/01/07
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