神さまがくれた漢字たち (よりみちパン!セ 2)
神さまがくれた漢字たち (よりみちパン!セ 2) / 感想・レビュー
月讀命
我々が毎日お世話になっている漢字ついて、その成り立ちをエピソード等を混じえながら、漢字の第一人者である白川静さんが監修して出版されている本。よりみちパンせよりの出版なので、中学生向きに書かれていると思いきや・・・・・これを読んで、今まで持っていた漢字の常識を打ち砕かれてしまい、漢字の持つ意味の恐ろしさに唖然とさせられた。漢字に興味がある人には、お勧めの面白い(Interestingの意味でありamusingやfunnyではナイ)本である。・・・・・でも、オカルトっぽくて再読したくないのは私だけでしょうか。
2012/11/30
寛生
[図書館]三三〇〇年の歴史を持つ漢字。山本は「その一字一字の漢字には、中国古代の人々の祈りや思い、また信仰の認識のあとが深々と刻印されているはず」という。(15)漢字は「神と王との通路」として用いられ神への呼びかけでもあった。(18)漢字を用いて、「王は神にいのり、神を讃え、神と契約を結んだ」(21)という。例えば、神に訴える行為を示す字が「可」、それでも神から「許可」がくだらない場合、大きな声で神を威嚇するために「歌」が創られたらしい。(61)神と「女」の使命など、その漢字の歴史・物語は信じ難く深い。
2014/10/29
へくとぱすかる
『説文解字』の時代には、甲骨文はすでに失われ、漢字に本来存在していた呪術的要素も忘れられていた、というコンセプト。白川説による漢字の背景は、現代からはおそろしく残酷にさえ思える。一方、男尊女卑はまだなく、神につかえる聖性をもつ存在として、漢字に造形された、というから古代世界はわからない。古典の文献から伝わるニュアンスとはちがう中国文明の姿が伝わってくる。
2017/02/22
Kikuyo
国語の教科書みたいなサイズ。漢字にはルビがふってありまさに教科書。「漢字愛」にあふれる本だ。「雲」の下の「云」は龍の尾を捲く形を象ったもの。漢字はただの記号ではなく古代の人々の思いを垣間見ることが出来る、私達の生活に深く息づいている未来へ残したい大切なものだなと思った。
2021/11/24
seraphim
[候補]YAリストのために読んだ。人という字は人と人が支えあっている、という話は間違いだった!。漢字の成り立ちを知るには、甲骨文字まで遡らなければならない。甲骨文字をじっくり見ていると、今まで知らなかった漢字の不思議な物語が浮かび上がってくる。その不思議な物語には、古代中国の人々の風習や考え方が見えてきて、ロマンを感じた。文体が少しかたく、読みづらいところもあるが、漢字の成り立ちの入門書として興味深く読めた。
2013/10/28
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