人くい鬼モーリス (ミステリーYA!)
人くい鬼モーリス (ミステリーYA!) / 感想・レビュー
とも
★★★★絵本作家モーリス・センダックのオマージュ作品。したがって当書で登場する人くい鬼モーリスは、『かいじゅうたちのいるところ』の「かいじゅう」であるが、やさしいかいじゅうである。またモーリスは、「人くい」ではあるが決して自分から人は殺さない。もうひとつの設定は、子供にしか見えないということ。子供から大人への移る端境期、その微妙な年端とミステリー要素をうまく、作品に仕上げた作品となっているが、全体的にはしっかりと絵本的な空気感が残っている。夏の避暑地で読むのに最適な1冊かもしれない。
2018/08/04
Penguin
【図書館】綺麗な装丁に惹かれ、図書館で借りてくる♪ モーリス・センダックの絵本『かいじゅうたちのいるところ』のオマージュ作品だったようで、映画をみているためイメージしやすかった。 高校生と小学生の女同士の微妙な関係性や、心情が細かく描かれており、大人になりきる前のひと夏の切ない経験… 一緒に避暑地で過ごしたような感覚になれる本だった。
2012/05/05
糸巻
絵本作家モーリス・センダックへのオマージュ作品。高校二年の信乃が、家庭教師のアルバイトで訪れた避暑地で生徒の芽理沙に出会う。彼女がこっそり納屋に隠していたのは、子供にしか姿が見えない不思議な生き物・人くい鬼モーリスだった。怪物のような容姿に反して、おとなしく悲しげでもあるモーリスだが、次々に起こる不可解な人の死にモーリスが関わっているのかもと不安になる少女達。YA向きではあるが、ファンタジーとミステリが程よく融合され著者らしい面白い作品だった。少女達のひと夏の友情も甘酸っぱいスパイスになっていて良い。
2018/08/19
takaC
あとがきで本人が「自身20作目」だと書いているけど、ボクのカウントと合わない…
2009/06/08
はんみみ
一夏、少女達が大人になる、ファンタジーから抜け出して現実に生きるまで、切ないんだけどその指標が奇妙に怖くて間が抜けててじんわり読めた。しかし…、私の頭が固いのか、ヤングアダルトを余り読んでこなかったからか、仮にもミステリーを謳うヤングアダルトでこういったジャンルごとややこしい物はどうかと思ってしまう…ちょっとファンタジーに比重が掛かりすぎにも思う。
2015/04/22
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