あのこ
あのこ / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
児童サービス論の授業での紹介。黒地の紙に青で抜いた文字。宇野安喜良氏の物憂い下で官能的な絵も素敵。しかし、内容は学童疎開での疎外という子供の残酷さと傍にある破滅の匂いを抉り出している。「馬と話せるのよ」といった彼女は凛としていた。本当に彼女が食肉になろうとしている暴れ馬と穏やかに「話していた」のを知っているのは一人の少年だけ。心が息を潜めるような事実が待つがあの子は馬と共に自由になれたのだろうと私は思わずにいられない。
2015/01/15
mntmt
戦時中、疎開先の子どもたちの話。詩的で美しい文章。絵がちょっと苦手でした。
2015/02/18
ochatomo
1966年に限定1000部だった絵本を若干変更し1970年代に刊行された普及版 カバーの色あいとは異なる、しんとした気持ちになるお話 挿絵は宇野亜喜良さん 扉のみ彩色イラストで、頁紙は砂色に黒色印刷 びっこ”の表現は後年“足がわるい”へ変更された 1975刊 BL出版が2015年復刊
2022/12/10
しろのあ
文が幻想的ではなしの筋よりも細部に惹きつけられてしまった。
2015/01/23
ばしちゃん
実際に読んだのは、BL出版からの復刊。装丁も黒が入って美しい。中のページも美しい。宇野亜喜良さんの絵も美しい。今江祥智さんの文章はズキっとくる。
2015/01/19
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