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源氏物語 紫の結び(一)

源氏物語 紫の結び(一)

源氏物語 紫の結び(一)

作家
荻原規子
出版社
理論社
発売日
2013-08-21
ISBN
9784652200339
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源氏物語 紫の結び(一) / 感想・レビュー

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mocha

大好きな荻原規子さんが『源氏物語』をリライト。桐壷の次に若紫の帖を持ってくるという大胆な構成が見事。現代的すぎず、解りやすく、というさじ加減が難しかっただろうと想像する。もっと意訳でも良かったのでは、と思うのは贅沢かな。

2016/01/04

seri

源氏物語抄訳。減速せずに一気に読める面白さ、さすがです。千年の時を越え今尚輝き続ける原典、物語の永遠性を証明している傑物。そんな怪物の真の魅力に気付くための入門書にはピッタリ。原文の雰囲気はそのままに、大胆な構成で綴る本文は難しい言葉も多いので子ども向きではないけれど。冗長な部分をカットしてるので古典が苦手な人にもオススメ。花の色にも鳥の声にも趣があり、すくいあげた手からこぼれ落ちる水の儚さを追う源氏の愚かさすら、美しい。この雅やかな楽しさを少しでも多くの人に知ってほしい、その著者の思いこそが愛おしい。

2014/12/01

エンブレムT

『源氏物語』の持つ真の値打ちは、光源氏の晩年・・・そうなんだ?何度か挑戦したのだけれど、常に光の君にイラッとしてしまい挫折本と化し今に至っているのですが!ということで、こちらに手を出してみました。本著は、読みやすさを最優先にしつつも、日本人の美意識に触れる物語の花鳥風月は損なわないように、荻原規子さんが細心の注意を払って訳されているものです。「桐壷」の次に「若紫」を配し、“紫”にまつわる流れを追っていく形になっております。とても読みやすく、イラッとしつつも(笑)28歳まで成長した彼を追うことが出来ました。

2014/09/17

Nyah

賢木/まず、源氏の愛人の六条御息所が源氏の君に見切りをつけ、斎宮に付き添い伊勢に下る事で未練を感じる。父[先帝桐壺院]の崩御。源氏の君の懸想に、幼い春宮を世間が疑念を持たないよう藤壺は出家する。院崩御後は大臣家天下であり源氏の君は出仕をやめてしまった。そんな中、右大臣の娘である朧月夜[内侍]との関係は続いていた。彼女が実家に里下がりをしていた際に雷雨に阻まれ自宅へ戻れないままの朝に彼女の父である右大臣に見つかる。そして彼女の姉である弘徽殿女御に伝えられ、怒りに満ちた弘徽殿女御はこれを絶好の機会と捉えた🫣

2024/11/10

ひめありす@灯れ松明の火

一番おもしろかったのは、って聞かれると『まえがき!』って答えたくなっちゃいました。宇治十帖のほかに玉蔓十帖という表現の仕方もあるのか……。源氏は漫画も小説も結構読んでいて、もう一つのパスティージュと思っても良いかもしれない。どのシリーズも光る君が紫の上を攫ったシーンはさらりと書いてあったけれど、ここではかなり丁寧に裏工作まで書かれていて源氏がかなりしつこい。『紫の上、逃げろ!!』と私は思ってしまいました。最初は幼く辿々しく、髪を梳くのさえ嫌がる山猿娘の紫の上なのに、和歌で皮肉を言えちゃう位の成長が逞しい。

2013/09/28

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