私とあなたここに生まれて
私とあなたここに生まれて / 感想・レビュー
それいゆ
南三陸町の知人から送っていただいた本です。彼は震災時には海外勤務中であったために両親の安否が確認できず、たいへん心配したのですが、1週間後にやっと無事だという連絡があったそうです。穏やかな海と町並みの中を走る列車の風景に比べると、満開の桜の下に横たわる崩壊した家やその上に横たわる車や瓦礫を見ると心が痛みます。子どもたちが微笑んでいる写真もありますが、どこかその笑顔はぎこちなく不安そうな感じに見えます。それだけに、この詩集の中の言葉は一つ一つが心に染み込んできます。
2012/06/20
けんとまん1007
切ない、やりきれない思いが込められている。ただ、それだけではないのが和合さんらしいし、希望がそこにある。どんな時でも、明日に向かう希望がないと、読むほうもしんどくなってしまう。和合さんの詩に寄り添うような佐藤さんの写真も素晴らしい。決して、表にしゃしゃり出るような主張をしているわけではないが、伝わるものは大きなものがある。「南三陸町」は、決して忘れることのない言葉になる。言霊と言ったほうが正しいのかもしれない。
2014/07/06
rapo
息がつまるほどの悲しみや辛さ、それでも前を向き歩き出す、確かな希望が感じられた。震災時の衝撃的な写真もあるが、ふるさとの風景や人々の笑顔の写真がとても美しい。未来永劫にこの美しさを守っていかなければ。この悲しい記憶を忘れてはならない。
2021/08/31
kisametan
「南三陸町にて」という章が一番印象的だった。他の詩集も読んでみたい。
2012/04/19
チーズ.T
講演会でお会いした著者の話が思い出されます。被災した多くの方々の言葉がここにあるのだと思いました。
2012/03/20
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