末井昭のダイナマイト人生相談

ホークス

2017年刊。末井氏を知ったのは、昔パチンコが好きだった頃。『パチンコ必勝ガイド』を編集されていた。結核を患う母親が隣家の若者とダイナマイトで心中したことは『素敵なダイナマイトスキャンダル』で、自らも何度か自殺しようとしたことは『自殺』で知った。行為とか性癖はハッキリ言って下品だけど、ケダモノである人間の一類型として自分を観察している。人生相談から最も遠いようで、最も相応しく思える。優しくて残酷な神様、又はロクデナシの叔父さんみたいだ。まだ英雄とか聖人になりたいの？とつっこんでくれる感じが楽しい。

2023/07/21

阿部義彦

もともとはウェマガジン「あきち」で1年間連載していたのの書籍化です。「将来に不安を抱いているのはあなただけではありません。いまのフリーター生活に安心感をいだいているならそれでいいのではないでしょうか。経済状態も大事ですが、心の状態の方がもっと大事です。その不安解消の為の特効薬は何かと言うと、『なんとかなる！』です。実際心から『なんとかなる！』と思えば不思議と何とかなるものです。」「生真面目な人間つまらないと言ったりするのは大抵バカで破廉恥な人間です、真面目に「過ぎる」はありません。」

2017/06/18

たつなみそう

「自殺」を読んだ時も、この人は優しい人だなと思った。自分の仕事、結婚、ギャンブル、借金苦など、とんでもない半生を笑い飛ばすでもなく、情けないけどそれが人生、という飾らぬスタンスで、悩みに答えてくれる。ときどき、聖書の言葉を引用して、真面目に生きることはいいことだよと励ましてくれる。締切でキリキリしている夜に、友人から泣きながらの電話があって、4時間も話ききながら仕事したと。ふつうできないわ。読んでいて、ほっこり温かくなる人生相談でした。

2019/11/01

marua

人生相談に寄せられる悩みはだいたい一緒であることを思えば、凡百だったかなあという印象。ただ、すえいどんの回答はまっすぐ優しく「視点を変えてみて？」と説いている気がする。『もし（あなたに）本気で「じゃあ死ねば」というような人は、人間じゃないかもしれません。人間じゃないとしたら、人間不信になる必要はまったくありません』目からうろこが落ちた一文でした。

2017/08/14

Toshi

末井さんの相談者に真摯に寄り添った優しさ溢れる回答。とも素敵な人生相談本でした。

2017/07/17