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日本が壊れる前に——「貧困」の現場から見えるネオリベの構造

日本が壊れる前に——「貧困」の現場から見えるネオリベの構造

日本が壊れる前に——「貧困」の現場から見えるネオリベの構造

作家
中村淳彦
藤井 達夫
出版社
亜紀書房
発売日
2020-11-18
ISBN
9784750516639
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日本が壊れる前に——「貧困」の現場から見えるネオリベの構造 / 感想・レビュー

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たまご

これが本当なら,これに勝るホラーはない.対策のためにも,知らなければいけない現実. 小さな政府を求めた結果,昭和型セイフティーネットの縮小で,今の公助は規模も小さく時代にマッチしないシステム.お金がなくたって幸せ,なんてポエムは高額所得者の言葉であって,貧困層は,幸せをつかむための初期投資資金すらないのに,作れない自分が悪いという自己責任となるネオリベ的世の中.非正規雇用の女性,学生がすでに貧困で,そして今後中年男性がそうなると予想されている. 私の目に映る現実と違いすぎる.分断の恐ろしさなのか.

2021/03/09

イトノコ

図書館本。ライターの中村氏と、政治学者の藤井氏がネオリベ=新自由主義の功罪とポストコロナの日本について対談。/ネオリベは、福祉国家の個人への過剰な介入を嫌い、個人の自立と競争を促進するもの。そこで個人はセルフブランディングや能力向上、経営者視点などが求められる。もちろんそれは個人の選択肢を増やしたり市場を活性化したりと思想としては良いのだろう。が、問題は競争の激化による企業(時に社会的インフラまでも)のブラック化、そして競争から溢れた人間の切り捨てだ。続く

2023/03/03

スリカータ

本書でネオリベという言葉を初めて知った。のべ3,000人を超す傾聴を重ねた中村さんの経験と政治学者である藤井さんが、お互いを補完し合い話を進め、深めて行く。池袋の立ちんぼの需要と供給、不思議な明るさとコミュニティの話題が印象に残った。悲観せず福祉に頼らず、強かに明るく貧困を生き抜く強かさが、彼女らにはある。

2023/11/24

訪問者

中村淳彦と藤井達夫の対談だが、ネオリベにより日本社会が分断化、貧困化していく中で、ネオリベを全否定するのではなく、ある程度ネオリベ的に生き、なおかつネオリベ的な成功ではない多様な生き方を模索するほかないのではないかという危うい状況を描き出している。しかし中村氏が高齢者介護を無駄な時間と言い切っているのには驚いた。子育てについても親の側にとっては得ることは少ないと言っている。ここまで言っている人は中々少ない。

2022/03/08

あつ子🐈‍⬛

言いたいことはよく分かったつもり。 ただ対談の中で政治家を呼び捨てにしているのが少し気になりました。安倍とか、吉村とか、小泉とか。 思想が異なったり嫌いな人間がいるのは当たり前のこと。でも反権力と、最低限の敬意も払えないのは違うと思う。「人はどうしたら自分はたいしたことはないと気づくのか。とくにエリートは(自分は違う)」みたいなこと書いてるのに全然謙虚じゃないような…。 私は出羽守ではないけれど、政敵にもMr.(President)とかSirとかつけて、徹底的に議論するのは外国の羨むべきところかと思う。

2021/06/22

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