いいね! ボタンを押す前に──ジェンダーから見るネット空間とメディア
いいね! ボタンを押す前に──ジェンダーから見るネット空間とメディア / 感想・レビュー
よっち
ネット空間にはもともと人を孤立化させ、分断してしまう仕組みが組み込まれている。炎上しない、人を傷つけない、無意識に差別しないため、どんな点に気をつければいいのかを考える一冊。バッシングされる皇族問題にどう対処すべきか、炎上する萌えキャラ問、なぜSNSでは冷静に対話できないのか、ジェンダーで間違いが起きやすいのか、スマホ時代の公共性など、実際にTwitterでネガティブな発言をしているのは40万人に1人程度でしかなくて、それに対処していくことや冷静にもっと知ってもらう/知る工夫や努力の必要性も感じますね…。
2023/03/28
ま
ネット言論空間をつくるのが民間の巨大企業ゆえに、弱者保護のルール作りが及ばず、人類がかつて夢見た「成熟した民主主義」とは程遠い現実となっている。序盤の皇室の話も興味深い。皇室、というより宮内庁が自ら広報を打ってイメージづくりをしていかないといけない時代になってきたんだな。
2024/10/17
katoyann
TVCMや新聞広告における性差別的な表現やソーシャルメディア隆盛の時代に巻き込まれるオンライン・ハラスメントの被害など、メディアの課題をジェンダーの観点から分析した本。少女を性的なイメージでもって描いた温泉むすめの問題は児童ポルノをあらゆる表現形態であれ禁じている国際的なコンセンサスに違反しているので論外だとしても、表現の自由を主張して性的イラストが氾濫する日本の異常さは認識されるべきだろう。少女の表象は女性のイメージの格下げに他ならない。ほか、SNSによるルッキズムの助長という問題も深刻だ。
2024/02/19
はるき
ネット空間はある意味、自分の偏見が丸裸にされる世界だと思う。匿名の怖さと、祭の熱狂に踊らされて。自己批判も大事かな。
2023/10/06
ganesha
ジャーナリストや研究者、エッセイストによるネット空間やメディアの現状、炎上や差別をふせぐ方法など。英王室と皇室の差異、ネット世論の偏り、映画やTV番組制作の場でのジェンダーバイアス、プラットフォームのアルゴリズムが興味深く、考えさせられつつ読了。
2023/03/07
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