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黒い兄弟 上

黒い兄弟 上

黒い兄弟 上

作家
リザ テツナー
Lisa Tetzner
酒寄進一
出版社
あすなろ書房
発売日
2002-09-01
ISBN
9784751521243
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黒い兄弟 上 / 感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

一人当たりのGDPではトップクラスのスイスにも貧しい時代があった。イタリアとの国境近くの村では子供を煙突掃除の年季奉公に出していた。期間は半年、20リラで売られ、83リラで転売された。掃除代金は1回1リラなので、他人の子を雇って一家が暮らせるような格差が1830年代のスイスの寒村とミラノとの間にあった。一方、数え年7歳の「おしん」が奉公に出たのは日露戦争直後の1907年。山形の寒村には一人増えれば一人減らすという制限があったという設定。スイスもわが国も近代化の過程でこのような悲劇的な格差を独力で縮小した。

2016/08/12

Akihiro Nishio

「ロミオと青い空」の原作。アニメは見ていないが、原作のことは当時から知っていた。勝手にロシアが舞台と思っていたが、スイス-イタリアだったのだな。名前もロミオだし。原作ではジョルジョだが。ゆっくりとしたペースで進み3分の2で、ミラノに到着。たっぷり地元の描写をしたってことは最後戻ることはできるのだろう。児童文学らしく、時系列が前後しないが、もっさり感も。大人向けに書けば、煙突掃除のシーンから始まって、回想で故郷を描くだろう。黒い兄弟に合流した主人公だが、今後どう展開していくのか?相棒は結核だな、きっと。

2018/08/22

はるき

大好きだった「ロミオの青い空」の原作の上巻。子供が家族のために出稼ぎに出てさんざ苦労と冒険を通してかけがえのない仲間を得て大きく成長していく。厳しい描写が多くて息が詰まるようだが、力強い少年たちのおかげで読後感は壮快。

2016/04/02

アイアイ

やや涼しくなり児童書を読み直したい季節です。親が子を売る経緯、食事をもらえない中の激務と体罰。何度読んでも許せない悪役たち・・!今読んでも胸が熱くなる大好きな作品です。ロミオの青い空も再放送中、放送から19年経ってもずっと心の支えでいてくれるアニメーションです。▽図書館

2014/09/02

紗南

これ児童文学だったんだ...人買いに売られたスイスの少年達がミラノで過酷な煙突掃除の仕事をさせられる話。もう、ほんとにいろいろ酷すぎて、辛かった。それも、主人公のジョルジョが好青年で、泣くまいと食いしばったり、酷い仕打ちに我慢したり、悪人さえも助けたりする姿に胸を打たれた。

2017/07/27

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