お金物語 (中学生までに読んでおきたい日本文学 4)
お金物語 (中学生までに読んでおきたい日本文学 4) / 感想・レビュー
KAZOO
中学生向けの話ですが、結構難しいものもあります。私は谷崎の「小さな王国」はほかのアンソロジーでも何回か読んでいるのですがいつも後味が何ともやりきれない気が残ります。鴎外の高瀬舟、星新一のマネー・エイジも既読です。山本周五郎の経済原理は教科書の名前のようですが子供たちと話してのやり取りの中に経済を入れたらどうなるか、という感じで楽しめました。いまに時代は経済ばかりという感じを思い出しました。
2021/01/24
壱萬参仟縁
中学生じゃないが、中年であっても大事なお話。ルビがふってあるので、どなたでも読み進めることができる。獅子文六氏の「塩百姓」では、自作農、新円成金を意味した(32頁)。成金といえば、舟成金とか、土地成金とか、急に金持ちになってしまうのがいるな。そんなのは維持可能ではないと思えるが。谷崎潤一郎氏の「小さな王国」では、二宮尊徳が教壇に立つと慈愛に富んだ態度とやさしい声で生徒に話しかけるが、修身は厳格であったという(54頁)。室生犀星氏は、陶器は庭や住居よりも金がかかるという(227頁)。庭師の方が高いと思うが。
2013/08/18
訪問者
山本周五郎「経済原理」を読む。やはり今一度『青べか物語』は読み返してみたい。獅子文六「塩百姓」、谷崎潤一郎「小さな王国」、太宰治「貧の意地」林芙美子「清貧の書」が面白い。
2023/11/17
yama1000
今の時代では想像もできない借金の話などが収められ、その時代の興味深さも加わりどの年代の人が読んでも面白い。
2019/11/27
圓子
お金はあるに越したことない。あまりに生生とした題材だけに、作家の人間性が残酷なほどにじみ出ているんではなかろうか、というのは穿った見方かな。 内田百閒『無恒債者無恒心』についてはもう、ぶん殴ってやりたくなった。ユーモアとは思えず。
2012/05/21
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