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無為の共同体―哲学を問い直す分有の思考

無為の共同体―哲学を問い直す分有の思考

無為の共同体―哲学を問い直す分有の思考

作家
ジャン=リュック・ナンシー
西谷修
安原 伸一朗
出版社
以文社
発売日
2001-06-15
ISBN
9784753102150
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無為の共同体―哲学を問い直す分有の思考 / 感想・レビュー

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ドン•マルロー

主にバタイユのテクストを引用しながら語られる共同体論。いかなる人間も、人間である以上、共同体に属さざるを得ないというのがナンシーの主張であり、例えば完全なる孤独を喧伝する人間がいたとしても、その発言の背景には目には見えない共同体、つまり無為の共同体が暗黙理に意識されていることは明らかであるばかりか、孤独とは共同体が包含するうちの一個の状態に過ぎず、それ以外のあらゆるパーソナルな試みも同様である。論旨自体はブランショの「明かしえぬ共同体」とかなり近似的な関係にあるが、個人的には先に本書を読むことを推奨する。

2018/01/08

Ecriture

ブランショ『明かしえぬ共同体』を書かせるに至ったナンシーの共同体論。ハイデガーの共同存在論が民族意識の覚醒へと向かうのに対し、ナンシーのそれは前提・条件としてのもの。レーヴィットの共同存在論やレヴィナスの他者論とも深い関わりを持つ。人は独りでは生まれることも死ぬこともできない。存在は限界に曝され、分断されつつその分断によってつながっている。分割-分有こそは存在の条件である。加藤恵介氏の言うように、死を回収する共同体の話と言語的共同体の話がなぜつながるのか説明はないが、論文集なので仕方ないところも。

2012/09/01

毒モナカジャンボ

共同体が到来する地点はどこか。それは他者の死であり、死が死として認知されるためには他者=共同体が発生しなければならない(死人に口なし)。これは限界を画定しないことに限界づけられる共同体であり、主体とか歴史とか資本とかかが作品を生成し、そこに回収されるような共同体ではない(後者らはは諸々の内在的論理から限界を確定する)。地上の共同体を形成する根源的システムが神話であり、神話を無限に手を変え品を変えて繰り出す事態を変えるには、神話を途絶させることが必要になる。神話そのものの内にその途絶を見る。特異性の分有。

2021/03/03

🍕

ヤバ

2021/01/16

🍕

思考とコミュニケーションの彼方で厳然と語る書物 奇声が出る

2020/11/13

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