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メディアは存在しない

メディアは存在しない

メディアは存在しない

作家
斎藤環
出版社
エヌティティ出版
発売日
2007-10-01
ISBN
9784757102057
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メディアは存在しない / 感想・レビュー

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34

タイトルが落ち。ラカンの「女は存在しない」を踏まえている。しかしそれをいうなら、「メディアはすべてではない」では? という気がする。「メディアはすべてではない」というラカン語法を、通常の言葉に翻訳すると、メディアはすべてである(メディアの外は存在しない)、ということになるのだが…笑。少なくともひとつのメディア外存在が存在し、それが環先生にとって「人間の本質」で、それを苦労して表現しようとしているようにみえる。機械と幽霊。幽霊と機械。すべてが機械であるとしたら、幽霊とは? という不安。

2019/06/01

袖崎いたる

ラカンというシニフィアンを用いたメディア論。その意想を描出してみれば――言語そのものによって自画像を得る人間であるから、その原基的な土壌である言語(この時点でStは安定した意味を成立させはしない)が情報となることはなく、その差異の体系においてはデータベースとしての言語が何においても先ず先行してしまっている。それゆえに想像界におけるあらゆるメディアの変容はその常に既にそれであるような象徴界を揺るがすことはない。つまり、ふつうメディアと呼ばれるようなあらゆるガジェットはイメージ・ソフトのレベルを出ないのだ。

2017/03/13

shiorist

ラカンで社会現象をズバっと斬るとスタイリッシュなんだけど、まあいわゆる昔の賢者の言葉なので新しい考え方に対する反動にしか使えてないような気もする。

2010/05/24

ぷほは

特に感想はない。

2016/03/09

けん

象徴界が不変であるがゆえに、その他媒介からの影響力は無いに等しい、とかそういう話だったと思う。何か社会現象を分析する際に用いられるべき道具としてのラカンが、すさまじい存在感をもってるんだなぁと思ってラカンを読んでみたくなった。

2010/01/02

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