全脳エミュレーションの時代(下):人工超知能EMが支配する世界の全貌
全脳エミュレーションの時代(下):人工超知能EMが支配する世界の全貌 / 感想・レビュー
izw
エムが反映している社会の記述も後半に入り、どのような集団を構成し、政治がどうなるか、交配を含む人間関係、家族がどうなり、どんな社会が生まれるかが述べられる。エムは人間より生産性が高い、バーチャル空間で生活することが多いという違いはあるが、人間の社会の特性を引継ぐと想定される。人間からのコピーが増殖し数は膨大になるが、個々の経験が異なる以上の多様性はないように想定されている。生殖の交配はないが、経験・知識を交換・選択する進化過程が必要かと思う。井上智洋氏の解説は、本人も書いているように先に読んだ方がよい。
2018/04/09
GASHOW
全能エミュレーションができる生命体のエムをまるで見たかのような本。
2019/03/22
roughfractus02
人工知能、経済学、脳科学等の知見を駆使する著者は、組織や社会の予測へと進み、ヴァーチャル空間で仕事をし実空間で生活するエムの未来を描く。この時、ソフトウェア化されたヒト生命が現在の価値観を多く持つ点、ソフト/ハードの密接に進化した情報処理装置としての脳を分子レベルでアップロード可能と考える点に共通する欲望が見える。二元論の支柱となる完全な再現性への欲望は、死体を冷凍保存するクライオニクスの予約者たる著者のビジョンも支えるからである。この再現性の条件を逐一精査する科学的手順を学ぶのも本書を読む愉しみだろう。
2018/07/20
春風
著者の予測するエミュレーション社会は物凄く味気なくて、どう考えてもディストピアにしか見えないのだけど、著者は自分をスキャンしてほしいのだそうだ。物好きとしかいいようがない。
2018/05/09
takao
☆人間の脳を模倣する必要はないのではないか?
2022/05/24
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