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ドナウ ある川の伝記

ドナウ ある川の伝記

ドナウ ある川の伝記

作家
クラウディオ・マグリス
池内紀
出版社
NTT出版
発売日
2012-05-31
ISBN
9784757141476
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ドナウ ある川の伝記 / 感想・レビュー

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hiroizm

ドナウ川沿の街々のさまざまな歴史的逸話を集めた、ギリシャ・ローマ時代から現代に至るドイツ・オーストリア・中欧の文化歴史を俯瞰する壮大な紀行書。文学、クラシック音楽、美術、ビール等を通して素人ながら街場の飲み屋界隈では欧州文化に詳しい方と思っていた自分も知らぬことばかり。読むのは楽ではなかったが、欧州の複雑多様な文化、壮絶な歴史やユニークな人物を知れて楽しかった。池内紀さんの翻訳文は比較的明快。図書館で借りてたけど結局古本で購入してしまった。

2021/02/26

umeko

大河の淵に立てば、この川はどんな歴史と人々を見てきたのだろうと、誰もが一度は考えることを形にしてみたらこうなりましたって感じでしょうか。ドナウという大河なだけにその量は膨大で幾重にも重なった層に、私のような薄っぺらい知識しか持ち合わせていないと、すっかり流れに飲み込まれてしまいました。川の流れのように留まることなく、形をとどめる事もない物語の数々が、刹那的な時間の流れと重なり、自然と人間の対比のようにも感じ面白かったです。

2012/10/03

yooou

☆☆☆★★ ドナウ川流域の歴史と文学をめぐる旅のエッセイ。東欧の民族紛争前夜の頃の様子が、それもまた一筋縄ではいかない複雑に入り組んだ関係になっていることがわかる。しかし硬軟織り交った文章は知識不足で理解不能な部分も多々ありました。

2014/04/27

rinakko

素晴らしい読み応え。水源から大いなる海に注ぐ川の終焉までを、寄り道を交えながら丹念にたどる、まるで小説のように味わい深く些か風変わりな紀行文だった。二つの町のドナウ源流をめぐる本家争いの章に始まり、訪れる町々の歴史をひもとき検証する。セリーヌやゲーテ、カフカ、ニーベルンクの歌、シュティフター、カネッティ…と、各々の場所に縁の文学や作家たちについて語る。と、その内容がとても心に響いて、自分がなぜ東欧の文学に魅かれるのか…という問いの答えを指し示すような文章に幾度も出会え、はっとした。またいずれ辿り直したい。

2012/08/29

warimachi

似たようなスタイルだけど、『ミクロコスミ』の方が読んでて楽しかったかも。

2022/08/09

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