リチャード三世は悪人か (NTT出版ライブラリーレゾナント 39)
リチャード三世は悪人か (NTT出版ライブラリーレゾナント 39) / 感想・レビュー
まーくん
映画「ロスト・キング」(2012年、リチャード三世に興味を持った英国の主婦が500年間行方不明の遺骨を見つけた実話)を見る前に。シェークスピアの戯曲『リチャード三世』に続いて図書館で目にした本書を予習第二弾として読んだ。著者の専門は比較英文学で、長年、論争のあるリチャード三世は前王の幼い二人の王子を殺し王位を簒奪した悪人か?との歴史的議論の推移について紹介。ただし、門外漢にとっては専門過ぎてか、話がゴチャゴチャしていて、悪人であったどうかもよくわからなかった。論争の背景や流れについては理解できたかな??⇒
2023/10/09
ごへいもち
個性的な脱線もあり。「時の娘」つながりで読んだもののシェイクスピア解題という感じかも
2011/11/14
viola
著者がすごく嫌い、なのですが・・・・・思ったよりはけっこうマトモ。リチャード三世は実際はここまで醜くなくて、せむしでもなくて、ここまで悪人でもない・・・・という研究が増えてきましたが、ソレ関連で一番手に取りやすそうな本はこれではないでしょうか。巻末に、他シェイクスピア作品についても載せていてくれているのは良かった。
2010/04/05
更紗姫
いろ~んな資料を次から次に引いて、「僕はこんなに広く通じてるんだよ」と自慢したかったのかな。「で?あなた(著者)はどう思うの?」というこの本の論点は、「そもそも現代の視点で、当時の人物の善悪を論評するのはナンセンス」をまとめた3ページに尽きるよう、う~ん・・・。でも、リチャードⅢに興味を持つ日本人が少ないのも本当。今こそ「史実」と「フィクション」を切り分ける論理的思考が求められているのに。大シェークスピアですら時の権力に逆らえなかったという事実に、現代の勤め人が共感、これは哀しいですね。
2015/05/31
まりお
シェイクスピアの史劇「リチャード三世」において描かれる悪逆の王というイメージと、史実の上でのリチャード三世を比較する。全体は二部構成で、第一部は表題の「リチャード三世」、第二部は同じくシェイクスピアの作品「マクベス」、「リア王」、「オセロウ」について史実との比較がなされている。 著者は最終的にチャールズ・ロス『リチャード三世』を下敷きにしながら、リチャードは「その当時の王として、ごく普通の王に過ぎなかった」と結論づけている。
2012/03/01
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