染めと織りと祈り
染めと織りと祈り / 感想・レビュー
樒
再読。美しいな、と。織り…それ以前に、糸というものが本当に清らかだと感じます。風土に合った植物に工夫を凝らし、糸として生み出す、何処か禊の言葉を思い起こさせました。そして、それを染める技を選る、その一連が何処か神性の過程に思えます。それを織るのは本当に仕上げで、儀式性を帯びます。供物であり、租庸調を構成する1つとなったことに納得。
2009/10/27
井上岳一
立松和平は、生前、こんな素敵な本を残していたのね。全国の染織人達を訪ね歩きながら、その土地土地の染めや織りについて考察する内容。染めも織りも、風土ばかりでなく、その人の人生と共にある。染めや織りには祈りがある。風土の美しさと人の美しさに胸を打たれる。素晴らしい。
2014/06/16
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