宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール
宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール / 感想・レビュー
paluko
「読んだだけ」でもむちゃくちゃ勉強になる。特にジーン・ウルフ『録音』は某翻訳講座で課題として訳したことがあるものだけに、当時の自分の訳文を出してきてみると単純に間違えているところ、ニュアンスが汲み取れていないところが大量に発覚して凹んだ。この本の特色としては、1章だけの『火刑法廷』を除いて短篇がまるごと収録されているため、作品全体の文脈をふまえて訳す訓練ができる、ボイス(視点)の概念が丁寧に解説されている、さらに爵位(25頁)、詩の音歩(27頁)、建築様式(184頁)などの隔靴掻痒トピックに親切な解説が!
2022/07/18
Inzaghico (Etsuko Oshita)
本作はタイトルどおり翻訳の指南書だ。とはいえ、宮脇先生の博覧強記ぶりはここでも遺憾なく発揮されている。イギリス人の肺活量が少ないというのは意外だった。欧米人は日本人よりよほど肺活量多そうだから、みんなトランペットもサックスもガンガン吹けそう(偏見)。「チョーリーの侯爵」の説明の引き合いに肥後守を持ってくるのは笑ってしまった。これ、今の人わかるのかしら。紹介されていたジーン・ウルフの”The Recording”(「録音」)とウォルター・デラメアの”The Riddle”(「謎」)が面白かった。
2022/04/25
timeturner
課題の4分の3は講義を受けたものだけど、どうせ忘れてるだろうと思いながら復習。でも、対面で教わったことは意外に覚えているもので、身についていることも多い。私の場合は本で読んでも役に立たないってことだろうか?
2022/06/26
クラム
文芸翻訳ならではのルールが紹介されている。ミステリなんかは大変そう…。
2022/07/15
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