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雲のむこう、約束の場所

雲のむこう、約束の場所

雲のむこう、約束の場所

作家
新海誠
加納新太
出版社
エンターブレイン
発売日
2005-12-26
ISBN
9784757725881
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雲のむこう、約束の場所 / 感想・レビュー

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いたろう

小説「君の名は。」を読もうと思ったのに図書館でかなりの順番待ちだったため、その代わりに。第二次大戦後、日本が二分され、北海道が共産国になっている世界。これ自体がパラレルワールドであるのに、更にパラレルワールドが存在するという世界観が幻惑的。国境の地、青森で、日常風景と化した「隣国」北海道に立つ塔、津軽海峡の鉄道計画が頓挫した結果、残った廃駅。これらに映画のビジュアルが鮮明に思い浮かぶ。それにしても、北海道の中心部に立っていて、東京からも高い建造物として見えるとすると、塔は殆ど成層圏に達している?

2016/10/26

あっちゃん

旦那の古い蔵書から。これは若い時に読むべきものだなぁ…感傷的な部分がかなり多くて、登場人物も未成年らしいセンチメンタルな感じ!SF的な展開もジュニア向けっぽいかな!

2015/08/18

はるき

青春の甘酸っぱさと気恥ずかしさを思い出させてくれる・・・・・。

2016/07/04

東京湾

「ぼくはひょっとして、失うべきでないものばかり失ってきたのかもしれなかった。でもそれは、ぼくがぼくであり、彼が彼であり、彼女が彼女であるかぎり避けようがないことだったのだ」分断された世界で、彼らは飛び立とうとした。青春小説でありSFであり、所謂"セカイ系"の傑作である。前半は飛行機への情熱と少年少女の友情が淡く描かれるが、少女の失踪を境に、離別と喪失の哀しみが物語を包み込む。失くしたものを取り戻すために失ってしまったもの。何もかもやがて色褪せて、飛び立つことはもう叶わずとも、今をただ歩いてゆくしかない。

2019/08/22

えすてい

ユニオンの前線エゾのすぐ手前津軽から愛をこめて。少年2人と少女サユリ。サユリが突然姿を消してしまい、約束が果たせなくなってしまう。やがて少年は上京し別の女性と出会いそして研究者へと出世していく。しかし、消え去り眠ったままのサユリは別の女性では代替できない。それはそうだ。サユリはサユリ。誰かに身代わりになれるものではない。最後にサユリとの約束を果たし、そしてサユリから消え去ってしまったもの、その後、また去っていくサユリ。決してハッピーエンドにならない哀しさが、平行世界が決して存在しえないことを意味する。

2019/08/07

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