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火星ダーク・バラード

火星ダーク・バラード

火星ダーク・バラード

作家
上田早夕里
出版社
角川春樹事務所
発売日
2003-11-01
ISBN
9784758410212
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火星ダーク・バラード / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

『小鳥の墓』でジョエル・タニのことは知っていたのですが、最後まで自己完結の傲慢さに気づかない、大人の格好をしただけの愚かな子供にしか思えませんでした。それよりも愚直で不器用な水島さんの方が愛おしく、思えてきます。そして儚いお人形のようだったが、「暴力」を知り、大切な人を守るためにその力を肯定するアデリーンや暗い感情を噴出したオリヴィアにだんだん、共感しました。グレアムは「人間は理性という善の方向で統一されるべき」という理想を掲げ、実行することはできないことだけど、あまりに極端過ぎて引きましたね・・・・。

2015/03/24

文庫フリーク@灯れ松明の火

【わがひとに与ふる哀歌・改】地球は青く輝き、あるひは火星の美しく輝くことを希ひ、手をかたく組み合わせ、しづかに私たちは歩んで行こう。かく誘うものの何であらうとも、私たちの内の、誘はるる贖罪の祈りと、自由への願いを私は信ずる。荒らぶる激情に共振し、破壊の天使と呼ばれようと、プログレッシヴ‐進歩派と呼ばれる新人類であろうと、一人の人間として共鳴するふたつの魂。いま私たちは聴く。私たちの意志の姿勢で。宇宙の深遠なる虚無と無限の可能性、そこに生きる愚かで愛しい人類への讃歌を。ああ、わがひと。宇宙に適応する→続

2013/04/23

けい

現代より様々な分野の科学が進んだ時代、火星に進出した人類を描く物語。ストーリー的にはある意味ベタな展開なんですが、詳細な世界観の作りこみ、スピード感のあるストーリー展開に完全に引き込まれてしまいました。先に読んだ短編集に書かれていたのは、彼の事だったのね。以後に書かれている作品にも描かれる近未来の基本像はもうありますね。どんな場所、どんな醜さであっても、生命の尊さを再認識させてくれる作品でした。

2015/03/08

ゆみねこ

面白かったです!人類が火星にも住むようになった未来の物語。地球出身のPD(刑事)水島と、宇宙に適応するため遺伝子操作され、特殊能力を身につけた少女アデリーン。様々な思惑と陰謀に立ち向かい、息もつかせないくらいのスピーディな展開。心はそんなに簡単に操られないものでしょうね。

2015/02/04

MATHILDA&LEON

火星が舞台。謎の死を遂げた相棒の真相を明かすために個人捜査を始める男と、新人類である一人の少女の物語。なかなか未来的な設定ながら、ストーリーはがっつり昭和的ハードボイルドなのが面白く、読みやすい。これがデビュー作とは。

2017/11/01

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