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仏壇におはぎ

仏壇におはぎ

仏壇におはぎ

作家
武田花
出版社
角川春樹事務所
発売日
2004-05-01
ISBN
9784758410328
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仏壇におはぎ / 感想・レビュー

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あ げ こ

皆、人が来た時だけしぶしぶ、のそのそと動き出すのではないか。ついそんな事を考えてしまう長閑な静止の風景。まったく特別なものではない長閑さ…皆ただ自分であるだけ、と言うか。それが定位置と言った風。定位置にあるものを訪ねると言った風。そこに溶け込むと言った風。人を楽しませるためにあるのではない(当たり前過ぎるが)もの達と、善し悪しで彼等を語るつもりのない言葉。不恰好であったり、不揃いであったりするそのままをおさめる。言葉にする。そこに溶け込む自分も含め。子供の私、と武田花は言う。その語り方がとても好きだ。

2016/11/26

あ げ こ

猫、馬、ヤギ、牛、ウサギ、猫、猫、家、店、店先、店内、外装、壁、看板、廃屋、玄関、石、畑、キャベツ畑、干し大根、菊、草むら、墓地、お墓、海、海辺、魚、鳥、猫。寄り添っていたり、佇んでいたり、眠っていたり、食べていたり。汚れていたり、壊れていたり、打ち捨てられていたり、廃れていたり。並んでいたり、積み重なっていたり。みな、それ以上、なにものにもならない、と言った風。みな、それ以外の、自分以外の、なにものにもならないし、なれないし、なる必要もないし、なる気もないし、そもそもそんな事を考えもしない、と言った風。

2020/02/18

fukui42

寝る前に。エッセイ&フォトが、眠気を誘う穏やかさでした。

2021/08/08

まりこ

昭和な感じを受けたが、1996~2000年頃初出で意外。「奇抜なことを言って、自分を個性的な人間だと思わせたいという魂胆が気に入らぬ、可愛くない」。そんなようなことを言い返した私も可愛くなかったか…。気取らず、すっきりとした文章と話で面白かった。写真はキャベツ畑のが好き。

2018/04/14

だいきち

淡々と。そして味わい深い暗さ。筆者の勝気さが垣間見える。墓場でお酒飲みながら猫の撮影とか楽しそう。

2017/03/05

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