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月神

月神

月神

作家
葉室麟
出版社
角川春樹事務所
発売日
2013-07-13
ISBN
9784758412216
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月神 / 感想・レビュー

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藤枝梅安

月、神の2章からなる長編。「月の章」では、幕末の尊皇攘夷運動に乗り遅れた形の福岡藩で運動の先頭に立ち、長州や薩摩に乗り遅れまいと努力した月形洗蔵が、藩主の理解を得られず斬首されるまでの苦難を描く。洗蔵の予言の通り、明治新政府内では福岡藩は冷遇される。「神の章」では、洗蔵の従弟・月形潔が、冷遇される福岡藩士の一人として、北海道の獄舎建設と管理の任務を得て北に向かう。自らの利益を顧みず藩の存続を考えた洗蔵の志を受け継ぎ、囚人達の厚生を図る潔だったが、ここでも彼の志は理解されることはなかった。

2013/11/04

くりきんとん99

月形洗蔵と従兄弟の月形潔。洗蔵は、尊攘派として活躍し刑死。潔は、維新後に北海道に監獄を作る。それぞれに悩みながらそして苦しみながらの生涯が描かれている。 葉室さんの史実をもとに書かれている作品は、重くなかなか読み進められないんだけど、今回は、月形町と北海道の馴染みのある場所が舞台のせいか、面白く読めた。でも次は、フィクションがいいなぁ。

2013/09/23

ゆみねこ

月の章では幕末の乙丑の変で命を落とした月形洗蔵を、神の章では洗蔵の従兄弟潔を描いています。ちょっと中途半端な印象で、あまり集中して読めなくて残念。

2014/11/12

それいゆ

著者の新境地ともいえる明治維新後の北海道の刑務所を舞台にした物語には、新鮮さを感じましたが、何かもの足りませんでした。いつもの葉室作品とは違って軽い感じがするのと、この物語には主人公とともに歩もうとする女性の存在がありません。華のない作品です。

2013/08/12

クサバナリスト

月形洗蔵,月形潔ともに名前すら知らなかった。多分、月形洗蔵の方は、今まで読んできた幕末小説の中で何度か登場したのだろうが、記憶がない。今回あらためて、福岡藩の幕末のようすを知れたのが一番の収穫。そして、北海道開拓の一部をみられたことも良かった。葉室作品としては薄味であるが、私の歴史勉強のひとつとしてはよかった。

2015/09/03

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