点をつなぐ
点をつなぐ / 感想・レビュー
❁かな❁
加藤千恵さんの作品を読むのは9作目。加藤千恵さんの長編を読むのは初めて!コンビニチェーンのスイーツ開発担当の、みのりは28歳、独身。お仕事のこと、恋愛のこと、家族のことなど淡々と紡がれていく。私は加藤さんの作品の切ない感じが好きなのですが今回は切なさはあまり感じられなかったのは少し残念。地元の同級生がどんどん結婚や出産していったり、両親からの無言のプレッシャーなど感じる気持ちは想像できました^^;コンビニスイーツ食べたくなりますね(笑)自分が選んだものが間違ってなかったと信じることは大事だなと思います★
2015/10/24
おくちゃん🍎柳緑花紅
点つなぎって遊びは確かにやったことがある。点の横に数字が書いてあって、その順番通り線で繋げていくと何かの形になる。主人公は何かの選択をするときにこの点繋ぎを思い出すと言う。今は数字のない点を自分で描いていくそして繋げていく。自由に、好きなように、正解なのかそうでないのかは分からないけど。私もこれまで選んできた様々な点を繋げてきて、今現在どんな形になっているのだろう?そして更に未来はどんな形が浮き上がってくるのだろうと想像してみた。前向きな爽やかな読後感が味わえる一冊。
2016/05/15
優希
人生は選択肢の繰り返しの中にあると改めて思いました。ここでこの選択をしたら、別の選択は無くなる。そのときに選んだ点が結びついてその人を作り上げているのですね。コンビニスイーツ部で働くアラサーのみのりも色々選びながら過ごしてきたけれど、気持ちが揺らいだりするのにはすごく共感できました。自分で繋いできた人生ながらも、これで良かったのかと迷うことは多くあるから。仕事にしても恋にしても点をつなぐことで仕上がる絵。その作り上げてきたものは正しいものだと信じられるといいですね。
2016/02/29
馨
加藤さん長編お仕事小説時々恋愛って感じです。ストーリーは消化不良な内容だけれどもとても良かったです。主人公が私と同世代で同じような境遇(住んでいるところは違うけれど)なもんで、共感することが多かったです。結婚や出産を問われ周囲との差にも敏感になるような年代ですが(なんで周囲の同級たちと比べなきゃならんのかと個人的には思いますが)今の自分を選んできた自分を信じるしかない、信じたいと思うとともに、コンビニスイーツ製作に力を注いでいる開発部の方々に敬意を払い、明日からもコンビニスイーツを堪能したいと思います。
2015/02/15
なゆ
加藤さん初読み。20代も残り少なくなった女性の、仕事ときどき恋。これまで、なんとなく愛だの恋だの系のイメージだったけど、仕事や家族や生き方みたいなところでいろいろ共感できる。みのりみたいに仕事に忙殺されながら、それを友達にも彼氏にも親にも理解してもらえないあたりの諦めにも似た心境は、よくわかる。コンビニスイーツの開発だなんて、もっと自信持っていいと思うけどな。私はこれまで、どんな風に点をつなぎながら生きてきただろう、と読みながら思った。ラストの、きっと自然とゆっくりうまく進みそうな感じがとても良かった。
2015/12/06
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