神剣 人斬り彦斎
神剣 人斬り彦斎 / 感想・レビュー
starbro
葉室麟は新刊をコンスタントに読んでいる作家です。河上彦斎の物語を読むのは初めてです。河上彦斎は小柄で、女性的なイケメンということなので、ジャニーズのタッキーのイメージで読み進めたのですが、結局タッキーのようには輝きませんでした。著者の筆力の問題か河上彦斎自身があまり魅力のない人物なのか不明ですが、あまり入り込めませんでした。河上彦斎は「るろうに剣心」のモデルのようなので本来はキャラが立っていそうですが・・・脇役の新撰組の方がよっぽど活き活きしていました。
2016/03/15
いつでも母さん
人斬り・・と聞いて思い浮かべたのは、新撰組の斉藤一に、人斬り以蔵と、るろうに剣心(笑)そうか、彦斎という人物がいたのか。しかしなぁ、幕末の尊王攘夷の『熱』が彦斎からは感じられず、悶々としたまま読了してしまった。由依との絡みも都合がよすぎる気がして・・『はだれ雪』で葉室凛再びと思ったのだが、今回は私にはハズレの巻だったような。また葉室作品卒業か?にもどってしまいそうだ。帯に負けた気がする・・残念。
2016/04/11
ふじさん
肥後の尊攘派の志士として激烈な活動を行い。「人斬り彦斎」として恐れられた河上彦斎の波瀾万丈の生涯を史実に忠実に描いた歴史小説。彼は、漫画「るろうに検心」の緋村剣心のモデルだそうだ。茶坊主だったが、師の影響で尊王攘夷派となり、剣に優れ、人斬りとなり、佐久間象山を暗殺し、多くの尊王攘夷派の人々と親しく交わり、禁門の変や長州征伐に関わり、維新後は最後まで攘夷にこだわり、明治政府の要人たちに疎まれ、鬼積に入った人物。この本を読むまではまったく知らなかった人物、気骨のあるこんな人物がいたとは、葉室麟に感謝したい。
2024/02/12
ち~
『小柄で女性のような顔立ち、しかし、非常に残忍な人斬りで、佐久間象山を暗殺した』くらいの知識しかなかった河上彦斎。茶や和歌も嗜む風流な一面を持っているのが意外だった。沖田総司との対決や、ちょっとしたロマンスなどは読者へのサービスか。このあたりは葉室麟らしさが出ていて好きだなぁ。幕末の志士の多くがそうであるように、河上彦斎もまた、己の信念のままに人を斬り、明治になっても貫き通すストイックさ。その融通の利かなさから時代に取り残され生涯を終えた彦斎。でもとにかく潔くてカッコいい。シビれた!
2019/01/06
さら
幕末、攘夷派、人斬り彦斎。 河上彦斎という人を知りませんでした。人斬りといえば岡田以蔵。本書の中にも登場します。吉田松陰、新選組、勝海舟、高杉晋作、名前を知っている彼らが出てくる時は興味を持てるのですが、彦斎の大義に今一つ心動かされず、何となく読み終えてしまった一冊となりました。
2016/05/11
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