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回天の剣: 島津義弘伝下

回天の剣: 島津義弘伝下

回天の剣: 島津義弘伝下

作家
天野純希
出版社
角川春樹事務所
発売日
2016-12-01
ISBN
9784758412971
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回天の剣: 島津義弘伝下 / 感想・レビュー

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巨峰

凄く面白かった。下巻は島津側からみた関ケ原の戦い。震えがくるような死線の末に生き残った島津義弘もみごとなら、その敗戦処理で一歩も引かなかったその兄、島津竜伯も見事。戦後編にも凄みを感じた。作者が描く関ケ原の戦いの推移は、いちいち納得できるものであった。と思う。三成はあの場所で持久戦を挑もうとした。それも理解できる。領国が近い西軍は補給や戦力の上積みが望めましたからね。天野さんの作品って本当良作ばかりです。なぜ直木賞候補にならんのか?

2018/01/31

たいぱぱ

徳川ポン太を震えあがらせた敵中突破に島津義弘の意地をみた。やはり忠豊が豊久だったのか…。多大な犠牲を払い、島津家の存在は示したが、果たしてそれは正しかったのか。家ってなんだろう?薩摩に戻った義弘の胸中が痛々しい。兄・島津義久(龍伯よりもこっちがしっくりくる)の先を読みに読んだ秘策に脱帽。歴史は繋がっている。維新と名前を変えた義弘の島津家が数百年後、明治維新の核として徳川家を倒すのは偶然ではないだろう。物語に胸が熱くなったが、太平洋戦争へと向かう日本は、もう既にこの頃に始まっていたと思うと複雑な気分だ。

2023/06/27

ずっきん

秀吉亡き後もなお奸計が跳梁跋扈し、薩摩武士たちの空にはいよいよと暗雲が垂れ込める。爽快さなく、関ヶ原に入っても重苦しいばかり。その憂いを蹴散らすかのような、魂を揺さぶる第八章『薩摩へ』。これを読むためにそれまでがあったと思うほど、筆は艶やかに奏で、もののふどもは豪胆に舞う。光射す場面で、闇に飲まれたかのような場面で、ただ読み終えたくなくて、幾度本を閉じたことだろう。忠恒という曲げられない史実を逆手にとり、四兄弟が駆け抜けた武の時代の終焉を示唆した幕の下ろしかたも上手い。2019おすすめランキング一番槍。→

2019/01/05

ポチ

強力な武力を持つ島津家の力を削ぎたい、出来れば取り潰したい家康。絶対に手出しはさせないと義久。そんな2人の駆け引きとは関係無く、ただ目の前の敵(家康)を倒す事だけを考える義弘。関ヶ原の戦い、そして薩摩に帰還するまでが臨場感に溢れ一気読みでした。

2017/01/23

金吾

○庄内の乱、関ヶ原、その後を書いていますが、庄内の乱、関ヶ原の退き戦とその後が面白かったです。義久、義弘ともに視点は違いながらも得意分野をもって島津を守ったことが伝わります。ただ暗殺が多すぎるように思いました。

2023/04/11

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