さやかの寿司
さやかの寿司 / 感想・レビュー
あすなろ
強い海風が透明な塊になって、どんっとぶつかってきた。自分がどちらを向くかで凍える様な逆風も追い風に変える事が出来るかもしれない。そんな森沢氏らしい寿司屋を舞台とした作品であった。正直特に大きな動きや派手な動きがある訳ではない作品だったのであるが、そういう心の機微やその描写を読んで行きながら自分も元気付けられるという作品かな。それでいいんだ、皆一緒の向きあるんだ、という。後、描かれている寿司が如何にも美味しそうでした。
2024/12/12
しんたろー
久しぶりに読んだ森沢さん....う~ん、何故か以前のように泣けなかった。大好きな寿司が題材になっているので過分に期待したのかも知れない。登場人物は著者らしい素敵な人達だし、優しいタッチの文章も相変わらずなのに響いてこないのは、物語に深みを感じなかったのは今が読むタイミングではなっかたということか⁈それでも、年齢が近い金光社長の話には大いに共感できたし、ホッコリする「森沢ワールド」は堪能できた。殆どの作品を読んでいるファンゆえに辛口な感想になったが、最新作の『桜が散っても』は必ず読みたいし今後も期待したい♬
2024/12/19
おしゃべりメガネ
期待通りの森沢さんワールド全開な作品でした。寿司屋さんを舞台に繰り広げられる涙腺ホロリの人情ドラマです。寿司屋の大将はなんと女性で、しかもなかなかふんわりとした雰囲気の「さやか」。その寿司屋で看板娘として働くツンデレの「未来」。おっとりした雰囲気でアロハシャツを纏っている謎の老人「伊助」。そんな彼女たちに出会うコトになる失意の女性「まひろ」ととにかく相変わらずキャラがしっかりと確立していて、安心して読み進めていけます。しかし、50手前のおっさんの自分には、ちょっとキラキラし過ぎな感じが否めず残念でした。
2024/10/30
はにこ
とても寿司屋の常連にはなれないけど、こんなお店があったら良いな。海辺の街でひっそりと商うお寿司屋さん。親からのDVにトラウマを持つ女性や、妻に浮気されて別れた社長が集う。そんなお客さんにめちゃ美味しそうな創作寿司を出す女大将。先代も良い感じだし、未來はちょっとクセ強だけど、悪いこじゃない。彼女の過去も辛いものだったけど、さやか達の優しさにホロりとした。
2024/11/06
machi☺︎︎゛
やっぱり森沢明夫さんの本はほっこりして温かい。血の繋がりだけの家族から解放されたまひろ。過去から解放される為思い出のお店「江戸前夕凪寿司」を訪れる。そこで出会った大将のさやかと手伝いの未來。そこからまひろの新しい人生が始まる。どん底から這い上がる力を持っている人間は強いなと思った。それを無意識に助けている周りの人達の優しさも沁みた。
2024/11/29
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