今日もブランコと泣く (ハルキ文庫 た 3-2)
今日もブランコと泣く (ハルキ文庫 た 3-2) / 感想・レビュー
巨峰
薄くて滑らかですべすべとした冷質な白磁の器。谷村さんの短編は、そんな印象を受ける。この小説たちは、その時の空気感や気持ち、感情をしっかり纏っていて、まるで詩のように感じる。
2015/02/14
幸野進
現代、というと少しだけ古いだろうか。90年代の情景が描かれている、しかし内容はとても詩的。センチメンタルが溢れて混乱する。読んでよかったの?と思うような、綺麗で残酷な話ばかりだった。印象は鮮烈、けれど短すぎて、気がつくと通りすぎていた。
2014/02/22
野倉夕緋
思春期を中心に、様々に揺らぐ気持ちを切り取ったような短編集。少し古い時代を描いている作品もありますが、そこに流れている感情は普遍的なものであり、一昔前でも現代でも人間の揺らぐ感情は変わらないのだと気付かせてくれます。小さなスケッチ集を見ているのと似たような感じで、色々な景色が断片的に流れ込んできて、重い内容の話であっても軽めに受け止めることができました。
2024/01/31
あきぴー@武蔵国
ショートショートから短編小説といえるものまで、14編が納められた短編集です。 短い中で十分に情景が思い描けていてとても素敵な短編集だと思います。 私のお薦めは「愛を教えて」です。 ★★★★☆
2006/05/24
mugi66
すごくセンチメンタルな短編集。 「こういうきもち、わかるなぁ」っていつかのことを思い出したり、「こんな人もこういうこと考えたりすることがあるんだろうなぁ」なんて思えてしみじみとした気分になる。 あっさりしてるけどひとつひとつどこかで落としてきていつの間にか忘れてたような情景や匂いの存在を思い出させてくれて、いい。
2012/09/19
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