いわくつき日本怪奇物件 (ハルキ・ホラー文庫 ふ 1-2)
いわくつき日本怪奇物件 (ハルキ・ホラー文庫 ふ 1-2) / 感想・レビュー
夢追人009
福澤徹三さんの日本全国の心霊スポットの怪談噺を中心にした実話体験談集ですね。まあ本書に書かれた内容を信じる信じないは読者の自由ですが、とにかく私は科学が未来にどれだけ発達しようとも心霊の世界は永遠に残って欲しいと願いますね。『Kトンネル』Tさんが大学生の頃の話で、ある日の深夜、Tさんは同級生とドライブにでかけた。車はYさんが運転しTさんは助手席にいて二人は鎌倉のKトンネルに向かっていた。トンネルの入口に差しかかった時、上から白いものが落ちてきて、どすんっと車に衝撃が走った。友人が急ブレーキを踏み停車した。
2022/04/16
アッシュ姉
福澤さん初読み。物件というより、いわくつきの場所で起きた怪異談を集めたもの。当事者だったら相当怖いだろうなと思うものの、一つ一つの話が非常に短いので、想像をめぐらせたり余韻が残ることもなく、次から次へと読んでしまい、あまり恐怖を感じられなかった。うう、もっと凍えるほど震えたい。福澤さんの怪談話ではなく、怖い小説があったら読んでみたい。
2019/08/22
キンモクセイ
〝夢の中の記憶〟撮影用のスタジオは事故物件が多い。新人女優のTさんが出番まで寝ていた。魘されて起きたら「...あたし、この家で殺された」夢の中で体験したのか。ここは一家惨殺事件現場だった。〝トンネルの落書〟通学路の短いトンネルに落書があった。「なかまをさがしています」Dくんはクレヨンで返事を書いた。何回かやり取りの後Dくんは「うるさいバカ」と書いたら数日後「いえわかった むかえにいく」翌日からDくんは学校に来なかった。〝ビル街の草原〟弟と遊んでいたら一面が草原に。ビルも消えてやって来たのは鎧を着た男だった
2021/02/20
田中
噂ある怪奇現象が発生する物件紹介は幕間つなぎのようにほんの少し挿入されているだけ。メインは、様々な怪異の体験談。落ち武者が突然現れる「ビル街の草原」はまるでタイムスリップしたような話。見ず知らずの女性(霊媒師と推測される)が唐突に訪問し、死者が伝言する「ゆきちゃん」は、現世の者を気にかける霊魂の存在だ。ホテルのベッドに化け物のような女性が現れる「ベッドの下」が一番の気持ち悪さがあった。部屋の空気がジメッとしていたり重い空気感があるところは、何かが潜んでいて変事が起こるのだろう。【日本の夏はやっぱり怪談】
2023/08/28
ネムコ
〆切に追われ、苦労した作品集、だそうです。楽しく読ませて頂きました。でも、ありきたりながら、幽霊より人間の方が恐いかも。おかしくなった介護人に介護される自分とか家族を想像すると「しゃれにならない!」と思いました。
2017/05/17
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