女は同じ物語 (ハルキ文庫 や 7-6 時代小説文庫)
女は同じ物語 (ハルキ文庫 や 7-6 時代小説文庫) / 感想・レビュー
じいじ
たまたま自宅の書棚で手にした山本周五郎。このタイトルの意味は? と頁を捲ったら…、半徹夜になってしまいました。すぐに、タイトルの意味の種明かしをしてくれました。城代家老の息子は、親の決めた「許嫁」を優柔不断に迎えようとしません。そこで母親は、息子に17歳の侍女をつける一策を投じます。話は佳境に……。周五郎さんの描く、こんなユーモアに富んだ恋愛小説は初めてです。目茶目茶に面白いです。読了後に、私の付けたタイトルは『女は賢い物語』です。
2023/01/26
文庫フリーク@灯れ松明の火
再読 『ちいさこべ』『ちゃん』『野分け』『人情裏長屋』と表題作の5編を収録。泣いたり笑ったり、切なくなったりと読み手としては忙しい(笑)山本周五郎さんは1903年山梨県生まれとなっているから、軽く100年前の方。なのに、なぜこんなに心が共鳴するのだろう?『人情裏長屋』の松村信兵衛、道場破りの時の名は取手呉兵衛(とってくれべえ)TVドラマ『ぶらり信兵衛―道場破り―』高橋英樹主演を見たこと有る方いるはず。原作は短編ながら、すご〜〜く面白くて、善い話です(笑)
2010/05/26
キムチ
「ちいさこべ」「野分」表題等5篇収納。山本氏の情感全開。思えば、10代の時に嵌った作家で今も読める方の一人が山本氏。なぜにこう惹かれるのか・・と自問自答しつつ、その魅力を具体的に伝えるより、「まず一読あれ」と思う。いつもながら「しっかりもののご母堂様・頼りなげで親孝行の優しい息子・顔はいまいちながら何とも温かいご息女」が健在。楽しい1冊。
2003/07/10
Yuzi Kage
女は同じ物語 初出「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社、1955(昭和30)年1月号 NHKドラマ「誰かに話したくなる山本周五郎」の再放送を見て読んでみた ドラマはお寺で逢引だったが原作は温泉で色っぽい描写が多かった。 原作を読んでドラマの出来が良い事が確認できた 時代劇はデジタル高感度撮影の登場により自然光や行灯での撮影が可能になり、臨場感、空気感の表現が格段に上がったと思う。
2024/03/11
ばななな
本日にどれも良作。「ちゃん」のお芳の口調が、泣けて笑えてたまらない!「たん、へんな。へんなって云ってゆでしょ。へんな、たん。」生きる希望を全て表してる。 「野分」の別れが切ない。 「人情裏長屋」爽快で温かい。
2018/12/16
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