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夕映え 下 (ハルキ文庫 う 6-2 時代小説文庫)

夕映え 下 (ハルキ文庫 う 6-2 時代小説文庫)

夕映え 下 (ハルキ文庫 う 6-2 時代小説文庫)

作家
宇江佐真理
出版社
角川春樹事務所
発売日
2010-06-01
ISBN
9784758434805
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夕映え 下 (ハルキ文庫 う 6-2 時代小説文庫) / 感想・レビュー

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ふじさん

庶民の目線で語られる疾風怒涛の幕末物語は、面白く、分かりやすく、新しい発見もあり、歴史の案内書になっている。時代の流れは、ささやかな幸せを望む市井の人々も巻き込む、福屋の一家も例外ではない、孫が生まれる幸せもつかの間、跡取り息子の良助が父親の故郷の松前で死ぬ。子を持つ親の喜びと悲しみは尽きない。生きる喜びと切なさと哀しみ、幕末の江戸の見世を舞台に、時代に翻弄されながらも、健気に生きる人々の息づかいが伝わる著者献身の傑作時代長編。巻末の児玉清の解説は、素晴らしいの一言。何度読んでも心に染み入る。

2024/02/24

chimako

一気読みだった。彰義隊に入った息子の良介。おていのお産。「福助」の二人には気の休まるときがない。一番の心配事だった戦が上野のお山で始まってしまった。良介を案ずる二人。命からがら逃げ帰った良介を弘蔵は松前藩の知り合いに頭を下げかくまってもらうが………子を亡くす事ほど辛く悲しい事はない。周りを取り巻く人たちの心遣いがまた泣かせる。『夕映え』この言葉があらわれる場面はまるで二人と共に空を見上げているような気がした。しみじみと良い本でした。解説は児玉清さん。思わぬ贈り物をされたように嬉しかった。

2016/05/03

ぶんこ

幕末から明治への激動の時代、本所深川の一膳飯屋一家も波にのまれ、長男良助は命をました。 それでも市井の人々の暮らしは続き、明治となった激しく変動する時代を黙々と働いて生活しています。 歴史や小説の中で知っていた江戸から明治への変遷が、より身近に感じられました。 戦の最前線にたつ兵士の多くが、人減らし、食べる為だという事にも考えさせられました。 長崎のグラバー邸は有名ですが、死の商人だったとは知りませんでした。

2015/12/23

優希

時代の動乱に巻き込まれていく市井の人たち。それでも強く生きようとする人々が健気でした。人情と人生の機微が鮮やかに描かれていたと思います。

2021/12/30

ゴルフ72

時代としたらこの幕末から明治が一番面白いがそこで生きた人たちにとってはまさに急転直下で時間が動いたかもしれない。弘蔵とおあきの息子良助の死はとてつもなく悲しいものだった。そんな中、新しい命も生まれる・・・明治という時代は彼らに何を見せるのだろう

2021/11/15

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