風の邦、星の渚 上―レーズスフェント興亡記 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)
風の邦、星の渚 上―レーズスフェント興亡記 (角川春樹事務所 ハルキ文庫) / 感想・レビュー
みっちゃん
心惹かれる題名と、麗しき少年とおぼしき表紙を一目見て「これはロマンティックな小川作品なのでは!」と期待したら、そこは全然違いましたが(笑)やはり小川作品らしさ全開の面白さでした!中世ドイツの辺境の村に都市を建設しようと志す若き騎士。それを助けるのが、遥か昔からに飛来し地球を監視していた、美しい女性の姿の宇宙生命体という、歴史とSFの融合。大国英仏の戦争に巻き込まれ、この街はどうなるのか、この生命体の真の姿は?わくわくします!
2015/02/23
ざるこ
14世紀の神聖ローマ帝国。辺境の地へ送られた騎士ルドガーは街道を開き新たな町を築いていく。疎まれる存在だったルドガーの指導者としての苦悩や成長、父親や兄との確執、身分差の恋。さまざまな人間模様は町の発展と共にまた違う形へと変貌していく。モール庄民の心の動きは興味深かった。狡そうに感じるけど自分の生活をよりよくするのはどちらか?と天秤にかけるのは当然かもしれない。史実を絡めた歴史小説に「泉の精」として登場するレーズが未知の生命体という不思議要素がまた嬉しい。いったい何者?終盤に始まる戦争の影響は?下巻へ…。
2019/11/02
こら
中世ドイツ、辺境の泉に棲む美女レーズ。彼女の正体は地球外生命体だった。騎士ルドガーと共に造り上げたレーズの街の興亡史。上巻では浮浪兵との戦闘や街造りが主眼。騎士や修道士等馴染みのないはずの当時の人々が実に活き活きと描かれています。下巻はいよいよSF要素が絡んできそうです。SFと歴史小説の組み合わせは意外と相性良し!
2019/03/28
アイゼナハ@灯れ松明の火
いやいや、これは面白い。何処か架空の星を舞台にしたファンタジーなのかと思っていたら、さにあらず。14世紀神聖ローマ帝国(ドイツ)の辺境の地に、領主である父親に疎まれた騎士が、自由都市を築き上げていこうとする物語。レーズという異星から来た知的生命体(?)が絡んでくるところはSFチックですが、なんか親しみやすい存在で、特に万能の力を振りかざすようなこともないのがよいですね。上巻はある犠牲を払いつつ、レーズスフェントが独立都市として認められるまで。下巻はどんな展開になるのか…楽しみです!
2011/06/19
miroku
ファンタジーではなくSF。ここに小川さんのこだわりが。にしても・・・面白い♪
2017/04/25
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