宝引きさわぎ (ハルキ文庫 さ 8-37 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 20の巻)
宝引きさわぎ (ハルキ文庫 さ 8-37 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 20の巻) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
針治療の針を使う殺しには、どうしても池波正太郎さんの『仕掛人・藤枝梅安』が浮かびます。鎌倉河岸の殺し屋は、自分好みのタイプの女性を付け回し、針で盆の窪(うなじの中央の窪んだ所)を刺して、殺すことに快感覚えるストーカーの快楽殺人犯。銀のなえしには小物すぎ。捕物より、今回は彦四郎の恋の行方が気になり読み進む。次巻では、しほの出産と彦四郎の祝言かな。むじな亭亮吉師匠の講釈も、宗五郎親分にお株を奪われいいとこ無しの亮吉。けれど真打ちは最後に登場するもの。亮吉の恋の成就と祝言にはたっぷりページ使って下さい、佐伯さん
2013/01/14
優希
新年早々の宝引き騒ぎから緊迫した空気が流れているようでした。最後は落ち着くところに落ち着くのでスッキリはします、
2023/05/22
藤枝梅安
1月半ばの藪入り、料理茶屋の百川では魚河岸と火消しの若い衆が集まり、宝引き。柳橋芸者の小夏が加わり、宝引きを盛り上げるために自身を縄の端につけ、隣の座敷に入り、何者かに殺害される。隣の座敷の誰一人として気づかない早業であった。手がかりは手ぬぐいの切れ端。政次が先頭に立って探索を始める。手ぬぐいの切れ端から事件は大きな背景へと導かれていく。彦四郎が全く出てこないのが変だなぁ、と思っていたら、最後の最後で出てきて美味しいところをかっさらって行った。芝居見物は当時としては本当に贅沢なのだと再認識させられた。
2012/05/03
ドナルド@灯れ松明の火
宝引きの最中若くて皆に好かれていた芸者が殺され、政次を中心に困難な探索が始まる。若い女性を付け回し殺す快感に浸り繰り返す許されない下手人を追いつめていく。一方宗五郎はバックアップに努める。宝引きの景品に出された古財布の中の慶長大判の謎、そして何より彦四郎が嫁にしたい女性が表れるがそのしがらみの決着も宗五郎が買って出た。今回は亮吉がいいところに目を付けてお手柄だったが、親分が亮吉の代りに豊島屋で立派な講釈をし、亮吉は見習いに格下げ…。とまだまだ続くのか次作あたりで大団円か、次作が待たれる。
2012/05/17
Kau
昔、正月十四日は年越しになっていたようです。明けて薮入。そんなときに、宝引き(ほうびき)といわれる、今でいう紐を景品に結びつけてくじ引きをする遊びが流行ったそうな。料理茶屋百川で開かれた宴会でも宝引きが行われたが、そこで芸者が殺されることに。。。若親分政次らの活躍が見られます。まあ、最後はスッキリするのがこの物語のいいところですね。
2022/11/22
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