銭の戦争 第二巻 北浜の悪党たち
銭の戦争 第二巻 北浜の悪党たち / 感想・レビュー
KAZOO
前の第1巻で主人公が感動されてしまいます。がそれをうまい具合に利用して大阪の相場の世界に飛び込んでいきます。ロシアのラスプーチンやニコライ2世の動きなども加わり、さらに茶の世界まど盛りだくさんで楽しませてくれます。歴史的にも正しいところが多く私の好みです。私の好きな赤城毅さんの主人公(書物狩人)と少しダブっているような感じも受けます。
2016/08/19
koba
★★★☆☆
2015/06/15
活字の旅遊人
舞台は大阪へ。北浜銀行の岩下清周、野村商店の野村徳七など、実在の投資家・相場師を登場させ、臨場感溢れる展開。調べてみたら、「天一坊」松谷元三郎も実在していたようだ。堺の廻船問屋出身とのことで、この方にも興味を持った。伊藤博文暗殺のウラも絡めてロシアと奇兵隊の動きが気になりつつも、相場師としての享介改め狂介の、気持ちがいいくらいの活躍がいい。表に出ない設定だからこそ、こうやって事実の中に紛れ込ませやすいということだよなあ。そして相場と関係なさそうな九鬼周造がこれからこの物語でどんな役割を担うのかも注目だ。
2021/08/20
まつうら
第1巻で高橋是清暗殺に失敗したロシアが、こんどは伊藤博文を狙う! ハルピンの安重根銃撃事件には諸説ありと言われているが、こんな謀略があったという奇妙な展開。そしてこの陰謀を暴くため、騎兵隊の残党赤根が暗躍を始めると、明治時代らしからぬ国際謀略サスペンスにとても興味がわいてくる。一方、実王寺狂介と名を変えた主人公は、大阪北浜で相場師たちと交流しながら、相場師の感覚を研ぎ澄ましていく。義侠の相場師と言われた岩本栄之助の運命を告げるシーンには首筋がザワッとさせられた。これが魔王の貫禄か? 次作が楽しみだ!
2022/06/07
Walhalla
第2巻です。享介が大阪に進出します。 野村證券創業者の野村徳七さんや、中之島公会堂を建てた岩本栄之助さんなど、大阪の株式仲買人達の話はとても勉強になります。『神に遭うては神を斬り、仏に遭うては仏を斬る。わては魔界の使いとして仏を斬りに来たんや』。格好良すぎます。天一坊と魔王の今後の戦いが楽しみです。
2017/10/13
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