藍の糸―着物始末暦2 (ハルキ文庫 な 10-2 時代小説文庫)
藍の糸―着物始末暦2 (ハルキ文庫 な 10-2 時代小説文庫) / 感想・レビュー
とし
着物始末暦「藍の糸」2 巻。着物のを介して、主要な登場人物の素顔と、主人公余一の過去や、かかわり合い等々が明らかに良いシリーズです。
2015/02/19
新地学@児童書病発動中
着物始末屋という一風変わった職業が出てくる連作の時代小説。ぶっきらぼうながら、筋を通すべきときはきちんと通す主人公の余一は魅力的な主人公。この小説のもう一つの魅力は、あまり馴染みのない江戸時代の着物のことが詳細に書かれていることだと思う。高田さんの『みをつくし料理帖』が食の話なら、こちらは衣の話と言えるかも。唐子と呼ばれる着物の模様のことはこれを読んで初めて知った。着物を通して人と人の絆を描く物語の中に、しっとりした江戸情緒を感じることができた。
2014/05/27
藤枝梅安
シリーズ2作目。それぞれ癖のある登場人物が物語に真実味を与える。お糸と幼馴染のおみつ、二人ともそれぞれに長所と短所を持つ。おみつの奉公先の娘・お玉もわがままな娘だ。3人のわがまま娘と、きもの始末職人の余一の不安定な関係。それを知ってか知らずか、余一は自分の仕事を第一に考える。親の愛情を知らずに育った余一は、親子の情を知らないどころか、親子の情の裏までも見通すことが出来る。着物の糸を解きほぐす様に、余一は着物にまつわる事件を解きほぐしていく。それを通じて余一の生い立ちや思慮深さが少しずつ浮き出てくる。
2014/09/21
小梅
着物始末シリーズ第2弾。余一カッコ良すぎます。良いですね〜お糸は可愛いです。でも、お玉が一番好きかも(*^_^*)
2014/10/25
myunclek
天涯孤独な余一。訳ありながら男前。人とは必要以上の関わりを保たないが、ここ一番では見事な始末。女がほっとく訳無いよな^o^心底惚れられてるにも関わらず、幸せに背を向ける。過去に拘らず、新しい生活を始めて幸せになれば良いのにと、自らの始末に踏み出せない余一に少々苛々。
2016/02/21
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