史記 武帝紀 7 (ハルキ文庫 き 3-22)
史記 武帝紀 7 (ハルキ文庫 き 3-22) / 感想・レビュー
W-G
ついに完結。蘇武と李稜の絆も熱いが、最後の最後に武帝が全部持っていった感がすごい。そうか、桑弘羊がキーマンだったのか。この二人の会話、ラスト付近の桑弘羊の振る舞い、もうこれが蘇武&李稜を消し飛ばす勢いでぐっとくる。あそこまでとち狂った帝の姿をさらしておきながら、こういう着地に持っていけることが素直に感動した。かなり余韻が良く、全七巻読み終えたことに大満足。司馬遷も最後はだいぶ角がとれて達観した感じ。漢も匈奴も全方位ほんわか纏まった。『三国志』『水滸伝』あたりはこれよりさらに面白いのか…と期待。
2018/11/28
ehirano1
#終に最終巻。#どいつもこいつもハードボイルドでカッコ良過ぎる。#信じてもいないことをやれば、疲労は激しくなる。#桑弘羊、強烈なダメ出しをくらう。#民が幸福と思うことが、即ち力ではないのか。#在るものを楽しんで生きる。#漢と匈奴というのも、もしかすると仲の悪い兄弟だという気がする。#ともに生きた時があることだけを、いまは喜ぼう。*感無量の読書と疑似体験をありがとう、ホントにありがとう。*男達と時間を共有できたことを心底感謝、またいつの日か。
2019/02/02
sin
オトコ達が美化されすぎている気もしないではないが…。さて中国の歴史書は竹簡に記されその内容は勿論漢文であり記述はまさしく記録(レコード)として極限までそぎ落とされた簡潔な文章で出来ているという。読者はその行間から出来事を読み取る。一転して作者の史記はその行間から人物を表出した作品なのではないだろうか?だから登場人物の一人一人が際立って現れてくるのだろう。そして作者が最も描きたかったオトコが李陵なのではないだろうか?作品の結びに李陵の舞う姿を置いた作者の史記はこの一点に集約されて輝いている。
2014/04/24
優希
とうとう最終巻です。淡々としているのに熱さを感じました。長かった劉徹の治世も死によって幕を閉じます。国の主が亡くなっても、時は流れ、新たな世代が引き継いで行くんだとしみじみさせられました。歴史の壮大さと人の儚さを見たような気がします。時代を彩る男の生き様が格好良かったです。そしてまた歴史は続いていく。感動しますね。
2015/02/11
Kircheis
★★★★☆ 最後は暗君と化した武帝もそれなりに体裁を保ってお亡くなりに。 李陵と蘇武の関係好きだった。それぞれが選んだ道だから応援したい。 司馬遷も良かったが、桑弘羊はやっぱり好きになれないな。
2018/03/07
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