【新装版】巷の美食家 (ハルキ文庫 か 17-1)
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【新装版】巷の美食家 (ハルキ文庫 か 17-1) / 感想・レビュー
DEE
食をテーマにしたエッセイ集の新装版。もちろん既読のものもあるが、読み直してもやはり唸らされる。 「男にとって思い出以上の酒の肴はあるまい」。こういうセリフをさらりと言っていやらしく聞こえない。さすがである。 この本はやはりちびちび飲みながら、ひとり夜ふけに読みたいところ。
2020/04/25
本の蟲
開高健による食エッセイ、というか酒エッセイ。スパイ小説や古典文学における食の描写に始まり、仲間とやってみた戦中の食事再現会。ゲテモノ料理。日本全国津々浦々、西洋に東欧、北米から南米にアジアまで。あちこち出歩いた現地での酒と飯、時折美食。池波正太郎のエッセイもそうだが、さすが昭和一桁生まれの作家。交流のある文豪たちとの会話も美食、女、そして酒、酒、酒というあたり時代を感じさせる。食に好悪あれど貴賤なしと述べていて、自分の好みをはっきり書いている。コメント欄に多少尾籠な話題を続けるので、食事中の方はご注意(続
2022/11/07
ao
食に関するエッセイの総集編。開高健は色々な小説家のインタビューを読んでいる中で何度も出てきた名前だったので、いつか読んでみようと思っていた次第。やはりというか文章はスゴイ。味覚とは舌に感じる刺激のみにあらずと知る。香りや味と同じくらいシチュエーションも大事だし、食した自分が感じたイメージのようなものもある種の「味覚」と言えるのだろう。甘さを幼稚、ほろ苦さを幽雅と評する一文は非常に印象的だ。著者の言う「ウマイ」の中には必ず作り手の食に対するひたむきさを感じ取る場面があるのが良い。
2018/10/18
ぶらしゅうへい
エッセイの中にしっかり開高健がいる
2018/03/09
niz001
新装版で買い直し。
2018/01/04
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