サーベル警視庁 (ハルキ文庫 こ 3-43)
サーベル警視庁 (ハルキ文庫 こ 3-43) / 感想・レビュー
papako
読みやすい本が読みたくて。楽しかった!明治の警視庁のお話。夏目漱石やラフカディオ・ハーンとか斎藤一とか!知っている名前が出てきて楽しい。舞台は明治、登場人物は違えけど、これまでの今野敏作品の役者たちの物語でした。安積とか黒木とか戸高とかが時代劇をしてるみたい。長州とかドイツ派、フランス派ってところと、なんで高島教師を殺すことがドイツ派転覆につながるのかはわからなかったけど。ま、そんなのは瑣末なことだ。いや、違うはず!何はともあれ、斎藤一に萌えました。
2018/08/16
ペグ
面白くて、しかも読みやすくて続けて二度も読んでしまった。海外の小説ばかり読んでいたので今野敏氏のことも知らず。あの有名な小説家が黒猫先生という名で出てきたり斉藤一が藤田五郎で登場したり。(個人的に気になっている斗南藩にいたとのこと〜嬉しいし感無量で) 所々に反骨精神が見え隠れ。機会を作って他の作品にも手を出そう。
2023/09/29
NAO
開国後まもなくの混乱期、ロシアとの戦争で優位にたっているものの日本が西洋の植民地になってはならないとの焦りから、上層部は幾つもの派閥に分かれ紛糾している。日本はどこへ向かっているのか、どういう路線をとるべきなのか。誰もが不安と焦りを感じている中で起きた事件。事件を捜査するのは、サーベルを下げ、薩長組が多い警視庁にあっても伝法な六方詞を変えない鳥居警視、私立探偵を名乗る西小路伯爵の孫、元新撰組組員で今は私立女学校の門番の老人と、新旧入り混ぜての豪華なメンバー。 この時代ならではの雰囲気を楽しめるミステリ。
2023/01/22
Die-Go
図書館本。明治末期、殺人事件の捜査にあたる警察官達のチームワークを描く。キーパーソンは藤田五郎こと新選組三番組長・斎藤一。今は東京女子師範学校の庶務として働くが、彼の洞察と貫禄が事件を解決へと導いていく。★★☆☆☆
2023/04/24
くたくた
鳥羽伏見の戦いから38年後の日本・東京。戊辰戦争を戦い抜いたサムライはその後東北に蟄居し、のちに東京に出て警視庁の警官となる。斎藤一改め藤田五郎。すでに警官も退職し、高等女子師範学校(現御茶ノ水女子大)の庶務会計係兼車番。女学生からは「庶務のおじいさん」と慕われる。そんな老人を絡めて、明治の頃の警視庁を舞台とした捜査もの。薩長が幅を利かす政府や軍部、一方で派閥争いに負けたもの、戦争に敗れたものもまた国を思う。ストーリーとしては弱いかな、と思うけど、歴史的関心が喚起される。
2024/03/14
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