【新装版】金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫)
【新装版】金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫) / 感想・レビュー
Shun
初読みの詩人・金子みすゞさんによる詩集。大正期に創作をされた女性詩人である作者は26歳という若さで自殺されており、それまでの生涯を知るとなんと哀しく、そして子を想う母親としてのなんて立派な気概かと感じます。そんな彼女の生み出す詩を読んでいると、自然に対する畏敬の念や慈しみの眼差しを感じるようでした。道端の草花、そして空や海の生き物に対する偏りのない作者の視点は天性のものか、ふとセンス・オブ・ワンダーという観念が浮かびます。詩によって自然本来の姿と出会い、こちらの濁った心が浄化されるような心地になりました。
2021/12/07
ロビン
1903年山口に生まれ、29歳の若さで自死した天才詩人・金子みすゞの童謡集。「泥のなかから蓮が咲く。/それをするのは蓮じゃない。/卵のなかから鶏が出る。/それをするのは鶏じゃない。/それに私は気がついた。/それも私のせいじゃない。」ーでは、どんな「力」が「それ」をするのだろうか?ー詩人のまなざしはいのちの、自己という存在の謎を、不可思議さを、絶妙の表現でうたう。桜咲き誇る美しいこの季節、美しいけれどつかのまに散りゆく寂しさも同時に感じるこの季節にふさわしい、花と風のような詩集を読むことができたように思う。
2021/03/31
ふーま
大好きなテレビ番組「100分de名著」の金子みすゞさん特集を観たことをキッカケに、元々積読していたこの一冊を良い機会だと思い読むことにしました。既にみすゞさんの生い立ちや詩の感性について等を100分de名著を観ることにより少し予習した状態での読書。タイミング的にベストでした。こういう読書の仕方もめっちゃおもしろい・・・!みすゞさん自身の人生についてを想うと切なく感じる作品もありましたが、深く知れて良かった。小学生の頃学んだ教科書のページの外側を知れたような感覚になりました✨とても良い読書体験ができました✨
2022/01/23
とむ
誰もが世界の全てのものに対してこのような優しい気持ちをもてれば、と思わずにはいられない。
2022/03/06
ちっち
この世に不要なものなんて何もない!
2024/06/05
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