お勝手のあん (ハルキ文庫 し)
お勝手のあん (ハルキ文庫 し) / 感想・レビュー
しんごろ
個人的には面白いシリーズになりそうな予感がします。主人公のおやすの料理人としての成長記と言ったところかな。類い希な嗅覚の持ち主のおやすが、これからどんな料理人に成長していくか楽しみ。気になる登場人物はいっぱいいますが、中でも奉公人の勘平が天然っぽくて気になるね。料理も、そこは柴田よしきさん!美味しそうな表現で、ヨダレが垂れそうになる。ぜひ料理のレシピを紹介してほしいですね。次作が待ち遠しいシリーズに久しぶりに巡りあえました。
2020/05/01
いつでも母さん
柴田さんが時代小説?楽しみなシリーズが始まった。時代と状況設定の初回だが、『紅屋』の皆がいい。特に料理人・政さんが好み(笑)お小夜の今後も気になるところ。類まれな嗅覚のおやす、その成長譚でしょうか?よもぎ餅の天ぷら!美味しそうだった。が、高田さんの『みをつくし料理帖』がどうしてもダブってしまった。いや、次も読みますけどね。
2020/01/29
ひさか
月刊ランティエ2019年2月号〜9月号掲載のものに加筆修正し、2019年12月ハルキ文庫刊。シリーズ1作目。江戸時代赤毛のアンという紹介に惹かれて読みました。柴田さん初の江戸時代もの。幕末の品川宿で奉公する女の子の成長物語。おもしろい登場人物たちと仕事や生活の様子が楽しいです。次作が楽しみ。
2020/10/14
もんらっしぇ
またハルキ社長の仕業かぁw著者のインタビューでは「最初はガレット屋さんを舞台にした現代小説になる予定…」急に時代小説をと言われ「目が真ん丸」になったそう。澪ちゃんが旅立った後の版元の事情を考えると時代小説で料理主題の作品がどうしても欲しいハズ。坂井さんの次のは文春に持っていかれたし篠さんは菓子ものだし和田某女史は相変わらずだし山口さんは食堂のおばちゃん好調だし、で、絶対売れる作家といえば柴田さん。口説くしかない!僕がハルキ氏の立場でもそう考えます。著者初の時代物というのもプラスに作用するはずですから。
2020/06/24
Kei
柴田よしきによる、江戸時代小説版、赤毛のアン。従って、主人公の名、やす、を安からもじって、あん。親に売られて、たまたま旅籠に来て、生きる術を料理仕事に見出すので、お勝手のあん、でしょうか。昔、いや、戦前まで、親に売られて働く子供達は日本にもたくさんいた。考えてみれば、赤毛のアンも労力として孤児院から貰われた。美しい風景と江戸の情緒に隠れているが、どちらも同じく、子供の貧困問題を抱えている。しかし、その中で、親を世の中を恨むでなく、真摯に生きる少女達の姿勢が胸を打つ。周りも含め、これからの展開に期待です。
2022/01/04
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