妻紅 神田職人えにし譚 (時代小説文庫)
妻紅 神田職人えにし譚 (時代小説文庫) / 感想・レビュー
タイ子
シリーズ第2弾。タイトルの「妻紅」って鳳仙花のことだったんですね。縫箔師の咲のきっぷのいい性格は読んでいて気持ちがいいけど、今回はその咲も女だったんだなぁって思わせてくれる場面があって微笑ましい。嫉妬というものは自分さえ気づかなかった相手への気持ちがふと現れるものかもしれません。小間物屋の美弥と手代の志郎との仲もイライラさせながらもどうにか落ち着くが、咲と修次はつかず離れず。守り袋の母の愛、財布が取り持つ男女の縁、刀身に隠された解けない過去の謎の3つの物語。
2020/10/23
真理そら
咲の元親方が登場したり、やや軽めに見えた修次の思いがけない過去が明かされたり、能役者の登場で咲の仕事の範囲が広がる予感が漂ったり…はっきりシリーズ化するんだねという嬉しさと共に読み終えた。しろとましろは相変わらずかわいい。
2020/08/06
天の川
江戸の職人は男の世界。女の職人はたとえ技術があってもなかなか評価されない…。縫箔師・咲の刺繍も小物どまり。守り袋、財布、刀の袋。他のシリーズの上絵師・律を思い出す。咲は律より年上の分、錺職人修次との仲も素直に進みそうにないのだけれど…しろとましろ♡神狐の化身?の幼い二人の可愛いこと!二人がいいタイミングで現れて、穏やかな空気が流れる。知野さんの描く子どもたちはいつも途方もなく可愛い。
2021/01/23
はにこ
美弥と志郎が落ち着いて良かった。女だからとか、主に対してとかお互い遠慮があったけど、周りが優しくてお節介で素敵。こういうのが今は無いから結婚しない人も多いのかもね。咲の弟妹も家族を持つ。結婚が全てじゃないけど、咲さんにも幸せになってほしいな。シロとマシロ、お願いします!縫箔ってどんなものなのか見てみたいな。
2024/07/26
baba
前作に引き続き、しろとましろが愛らしく、丁度良いタイミングで現れる。咲と修二に変化はないものの、テンポよく話が運んでサクサクと読了。守り袋が良かった。
2020/11/29
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