放送禁止歌
放送禁止歌 / 感想・レビュー
kinkin
放送禁止歌といってもネットが普及した現在は、テレビやラジオ界の言葉になってしまったのかもしれない。放送禁止歌と呼ばれた多くの曲が歌詞とともに紹介されている。しかし放送禁止歌という言い方は実は「要注意歌謡曲」と呼称するそうだ。差別、天皇制や障害者他に対する言葉が含まれる曲。ただこれはあくまでも放送局の自主規制であり、タブーとされる対象から抗議があった時に対処が大変だからというのが大半の理由ではないか。しかし」最近のバラエティーと称される番組こそ自主規制すべきと感想には関係ないが感じた。
2014/11/01
ミロリ
放送禁止になった歌や歌詞の紹介がされているだけではなくて、放送禁止になった背景が濃く描かれている。内容を総まとめしてつけられたタイトルだと思っていたけれど、歌のタイトルそのものが『放送禁止歌』というものがあったとは……なんだか昔の人は飾らずに本音をぶつけてる気がした。歌詞を読んでみて、禁止にされたことにすっとうなづけるものもあれば、理解し難いものもあった。オープンなイメージがあるアメリカでさえ厳しい規制があることに驚き。特に「六秒のタイムラグ」は印象に残った。
2014/07/19
こよみ
結構前の本なので現代のメディアについても本を書いてほしいです
2015/01/27
つちのこ
この本では、放送禁止歌の中でも、「差別」という重い社会問題を背景にして、闇に消えてしまった名曲を追っかけている。勉強になったのは「放送禁止歌」というのは法的に定められたものではなく、民放連が決めた「要注意歌謡曲」という定義によるものであり、実際には、憲法が定める「表現の自由」を妨げるものではなく、強制力の無い「放送基準」という内規よって「放送禁止歌」という幻想が生まれてきたことが分かった。 …というわけで、大きく出てしまうが、日本の歌謡史の光と影を知る資料としては貴重な一冊であった。(2000.9 記)
2000/09/10
seichan
「放送禁止」というのは実は自粛要請にしか過ぎないのに、「禁止されてるから……」と規制や他人のせいにする、テレビなどの放送業界やメディアの腰砕け。 和をもって尊しと為すというと聞こえはいいが「事なかれ主義」が日本の通奏低音。 自分の信念に基づいて堂々と意見を闘わせるのではなく、触らぬ神に祟り無しを決め込む、集団で面罵する、裏でこそこそ言い募る……。それじゃ何の進歩も成長も得られないんだよなぁ。
2019/02/08
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