行動することが生きることである: 生き方についての343の知恵
行動することが生きることである: 生き方についての343の知恵 / 感想・レビュー
M
宇野千代さん。ひたむき。前向き。なんて清々しい方なのだろう。柔らかく素直でありながら慎ましく。可愛らしく。「知らないこと、見ないことはないことと同じである」の項は、まったく私自身もそう考える以外なく在ったために、深く頷く。それを“嫉妬深い女の考え出した、ただ一つの狡智な工夫であり、臆病な保身術でもあった”と、そうした本心を、的を射た言葉であっけなく表す著者に脱帽。貴女は貴女のままでいいのですよ、と、私の存在を許されるような気持ちがして安らいだ。ただ寄り添ってくれる存在があれば健やかに成る。子育てにも通ず。
2017/08/20
みゃーこ
「好かれるという現世的な幸福の中でよい仕事を続けていくということは非常に強い心の人間であっても出来にくいことである」「素直にそのまま書くというのがまず第一」「困難には自分から進んで入っていくと道は拓かれる」(本文)そうとうタフじゃなければダメだ…「人に好かれたい」なんて中途半端なスケベ心が自らさまよえる袋小路を作ってる。意気地のなさを引っぱたかれた思いだ。素直な自分であり続ける宇野千代さんの言葉に勇気をもらえる。
2012/11/04
ぺっちぃ
なんとパワフルに生涯を全うした方なのだろう。今まで、気持ちがヘコんだ時に自己啓発的な本を読むことがあったけれど、一番ストレートに元気づけられた。「必要なのは、考えと行動が常に同時であるということ。飛び込むための勇気や決意すら入り込む隙はないくらい、ただただ行動すること」だそうな。一見無謀に思えるが、すごいプラス思考と周囲への愛情がそこにはある。「幸福である、と自分で思うことにかけては、私は誰にも負けませんでした。」あっぱれです!
2014/05/11
ともゑ
作家・宇野千代の名言集。過去の複数の著作からの抜粋と思われるが全くブレていない。タイトルの通り非常に行動力溢れる人物である。考える前に行動である。それ故の失敗も多々あるのでは?と思ってしまうけれど当の本人が全く気にしてない。勢いよく通り過ぎ、サバサバと忘れてしまう。だから全然問題無いのである。強い。元祖肉食系女子とも呼ばれ波乱万丈な人生を生きた著者の言葉はとてもパワフルだった。
2019/05/20
おもち
著者がこれまでにどこかで書いてきた文の断片をテーマ別に分類して一冊に構成しなおした本なのでしょうか。その言葉の数々から受けた印象は題名の通りとことんまで自分の思うように行動しつくして人生を全うした人だったのかなと思わされるものでした。決してその全てに感銘を受けたわけではないけれど考えにすーっと一本の筋が通っているようである種の気持ちよさがありました。
2011/01/03
感想・レビューをもっと見る