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深き心の底より

深き心の底より

深き心の底より

作家
小川洋子
出版社
海竜社
発売日
1999-07-01
ISBN
9784759305975
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深き心の底より / 感想・レビュー

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ふみ

どうにも 小川洋子作品とは相性が悪い。

2016/02/11

図書館で借りた。作者の秘密の部屋を覗いてしまった感じです。良い本です。

2015/06/11

スズコ(梵我一如、一なる生命)

今年(2015年)初の読了本。河合隼雄さんとの”生きるとは自分の物語をつくること”の中で、この本のことが言及されており、自分自身の物語を紡ぐことの意味をもう少し理解したくて手に取った。初期のエッセイだからか、文面の硬感が否めないが、潔癖というか時に歯に衣着せぬ表現はこの頃から健在。これを丸めるために、現在の軽やかな文体を発達させたのだろうか。小川さんが自身に抱える不器用さへの憤りも含めて、素朴な小川さんを素朴に理解できた気になれた一冊。書く行為を通じ自身に向き合ったからこそ生まれる心への理解に感嘆した。

2015/01/01

ニケ

小川洋子さんは岡山県に生まれ、金光教の信者の家庭で育った。神と人間の関係を生み出していく宗教は、親鸞の唱える絶対他力にも通じるだけでなく、あらゆるものを歓迎し受け入れる姿勢は底知れぬ許容量だ。そんな宗教感が現実の奥底に身体を沈め、人間が抱える深い心の沼の底のありさまを小説を書く事で読み手に伝えている。倉敷旅行の往復で読了したが、ゴミ屋敷の下りは興味深く読み込んだ。

2014/09/29

ゆるり

「小川洋子のできるまで」みたいな本。この人の紡ぐ文章がとても好きなので、この本との出会いは嬉しかった。小川洋子の感性の源みたいなものが、ちりばめられてある。幼少期の話、大原美術館で過ごした事、言葉の力、物語が生まれるまで、死の感触と死と隣り合わせの生。家庭医学大事典との出会いも医科大秘書室という就職先も、この作家さんの作風に色濃く反映されているんだな。出版社不合格でよかったよぉ〜。なるべき時に導かれた作家さんだよね。死の香りの漂う、喪失のお話が、ゾクゾクと美しくて、目眩がするようでとても好き。ありがとう。

2015/11/05

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