落第坊主を愛した母
落第坊主を愛した母 / 感想・レビュー
ワッツ
遠藤の母に関する考察や短編を集めた物。遠藤が強烈なエディコンであることは有名だし、読むと本人も相当自覚していたことが窺われる。遠藤において、キリスト教=母郁であり、母に対する愛情など様々な思いを浄化する為に小説を書き続けたというのがよくわかった。遠藤親子の精神的指導司祭である、ヘルツォグの存在は今まで知らなかったし、この人からも多大な影響を受けている事を初めて知った。生前上智大学進学のことも頑なに否定していた遠藤だが時代が進み、知らぬことが明るみに出ているし、この本は遠藤文学を知る為の良い1冊である。
2011/07/18
がんもどき
図書館本。 遠藤周作とその母親について。なかなか烈しい母親だ。ただ厳しいだけでなく、その愛情も烈しい。愛情を感じるからこそ期待に応えられ、また負い目も感じられたのだろうと思う。父親への憎しみは母の愛情への負い目の裏返し。この母親がいなかったら小説家遠藤周作は生まれなかったというのは、そうだと思う。
2020/07/25
螺子
予備校の現代文のテキストに入っていたので気になっていた"私のもの"が収録されていると思って借りたら遠藤周作の人生について山根道公という人が監修した一冊だった。返却期限まであと20日あるから余裕があればもう一度読みたい。テーマが壮大過ぎるので、二度読まないと頭に入らない気がする。なんとなく、遠藤周作の母親はいろんな意味ですごかったということしかまだ分からない。
2013/05/18
うめけろ
学生時代から大好きだった遠藤先生に関する本なので読んでみました。今、自分が住んでる場所からも近いし、親近感が湧きました。これまで知らなかったこともあったし、読んでよかったです。一般受けする本ではないですけどねー。
2011/10/09
harak
遠藤周作の作品と、悪ふざけの過ぎる本人とのギャップが不思議だった。これは、遠藤の作品から母との関係をえがいた個所を集めた本ですが、そのギャップを埋める出来ごと、背景を理解できた気がします。読めて良かったです。精神的な遺産を息子に残すような生き方は私にはできないですネ・・
2010/07/27
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